2017.11.17

CRP 2003年ベトナム少数民族写真集近日発売!

Forgottenvietnam_2
近日発売予定CRP「北へ、北へforgotten Vietnam2003" 11月23日ごろ。288page ¥500

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横木安良夫のベトナム3部作は、
写文集「サイゴンの昼下がり」
小説、「熱を食む、裸の果実」
ノンフィクション「ロバート・キャパ最期の日」だが、
写真は未発表の含めると全部で7部に分かれる。
これは2番目の写真集のデジタル版だ。

2003年、ベトナムの少数民族撮りに行こうというタイミングでEosKissDigitalが発表された。
デジタルカメラは2000年から325万画素のD30から使っている。
ただ35mmフィルムのベルビア、プロビアと比べてまだだなという印象だった。
テストのスナップに使っても仕事に使うことはなかった。
それが2002年に発売された APS-C 630万画素のEosD60を使い出して、
35mmフィルムカメラと同等の性能だと気づき、仕事でも本格的にデジタルカメラを使い出した。
価格は今の5Dぐらいだった。

そして翌年秋、同じセンサーを使用したEosKissDigitalが発表され、
僕は発売前の2台をベトナムに持ち込み結局全てEosKissDititalで撮影した。
それがこの「北へ、北へ、forgotten Vietnam2003」だ。今から見ればたった630万画素だが、
D60よりもサクサク動くKissDに、しかもD60の半値、当時、
僕ばかりか多くの人が驚愕した。連続撮影はRawだと16枚、Jpegで38枚だった。
僕はスナップ撮影はJpegで撮るのでまったく問題なかった。

この写真は、Canon品川3Fのオープンギャラーでお披露目した。
それまでの通路のようなギャラリーを改造して現在に近い仕様だった。
その時、大きな写真は1mx1.4mほぼB倍ポスターの大きさにプリントした。
見たひとは、プロも含めてKissDからこれほど大きくプリントできることに驚いていた。

実は大判に伸ばすにはデータの作り方にテクニックがいるのだけなのだが、
630万画素あればどんな大きさにでも伸ばせるのは、
iphoneで撮った写真がビルボードになることとまったく同じだ。

今や5000万画素、1億画素と高画素化しているが、
実はフィルムカメラの35mmカメラの画質は、
感覚的に言えばデジタルだったら600万画素で十分と思える。
特に肌の省略された皮膚感がナチュラルだ。
今の高画素は、フィルムカメラで言えば4x5や8x10以上の解像度だ。
結局レタッチで肌の情報を大幅に省略しなければならないという矛盾。

「写りすぎることは、失うこともたくさんある」
と僕は言い続けているが、解像度が高くなると、世界は即物的に写る。

そういうことを皆感覚的に知っているから、トイカメラや各種エフェクト、
そしてネガフィルムやチェキのようなディテールが省略される写真が好きなのだ。
そんなことはデジタル以前、フィルムの時からプロなら誰だって知っていることだった。
35mmで撮ったものと8x10で撮ったものの差は解像度だけではなく、
もっと違ったもの大きく違う写真の佇まい違いといえる。

今回の2003年のKissDigitalの630万画素をよくみれば空のグラデーションや高感度性能は、
今のカメラとは比べものにならないが、
基本はまったく問題ないことがわかるだろう。630万画素のまま、
今の技術でセンサーを作ったどうだろう。
35mmフィルムカメラの代用としてはそれで十分なのじゃないかとさえ思ってしまう。
高画素デジタルは解像感はフィルム時代の大型カメラ以上似映る。
しかし大型カメラ4x5や8x10は光学的、物理的に違う。
それはゆったりとした性能のレンズが使えるというメリットだろう。

35mmカメラの、クルマでいえばF−1のように極度にチューンナップしたレンズでは
表現できない描写がたくさんあるという事実だ。

15年前のデジタルカメラの写真を見て、
画素数とはなんなんかと考えさせれた。

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