撮られる写真家、撮る写真家
キャパの本を出してから、インタビューなどで写真を撮られることがふえた。たいていは僕よりずっと若いカメラマンでやはり、同業者を撮るのは緊張するらしい。なにか見透かされるような気がするのだろうか。ただ実は僕のほうが緊張しているので(少し)なしにしろ、写真を撮られるのは、あまり好きではないからだ。幼児のときには、カメラから逃げ回っていた。それがいつのまにか撮るという職業になっている。ところが、こうやって撮られる側になると、撮られるほうの気持がよくわかり、いいべんきょうでもある。料理のようにさっととって、うまく写ればよいけど、とおりいっぺんの撮り方だとつまらない。結果しつこくなる。被写体に気をつかう。一ぽう、僕はどう動けばよいのかわかっているけど、何か演じているようで照れくさい。このところ、何人のかのカメラマンを、撮影中、逆撮影している。カメラマンだから、カメラを持っているのが自然だからだ。僕がとる場合、ファインダーを覗かない。ノーファインダーだ。タムロンの28-75mmのズームを少し望遠よりにしたり、ワイドのままにしたりして撮る。撮る側を撮るって、かなり面白い。ちょっと機会があれば続けようと思っている。
Photographaer Shinjo by Alao Yokogi
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