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2005.02.02

幻の Tri-x 4x5 パックフィルム

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Toyo Film Pack folder
フィルムを入れたフィルムパックフォルダーをカメラに装填す。撮影後、左側(通常右側にする)に出ている紙を引くと、次のフィルムになる。

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Kodak Tri-Xpan Professional Film 16expsures TXP 523 FILMPACK 4x5in.(10x12.7cm) CAT 140 3534
僕は最近、4x5をモノクロで撮らなくなった。
傷がついたり、現像ムラができても、ポラロイド55という、4x5のネガつきのフィルムを使う。ポラだから当然、テスト撮影に使うが、それにモノクロのネガがついている。撮影後すぐに、無水亜硫酸ソーダにつけて、硬膜処理する。戻ってから水洗してかわかす。モノクロの現像をするのが面倒ということもあるが、実はそれには大きなわけがある。
10年以上前、もっと前だろうか、4x5のモノクロフィルムには、とても使いやすいフィルムパックなるものがあった。TriXP、フジのSSもあった。16枚撮り。連続して16枚も撮れるのだ。そのスピードは、当時カラーは両面にフィルムを入れる、フィルムホルダーの時代にもかかわらず、次元の超えたスピードで撮れた。一度ピントを合わせれば、(4x5のようなビューカメラは、撮影とピント合わせは別だ)シャッターをチャージして、シャッターを切り、ホルダーのひき紙を引く、それでもう次の撮影のスタンバイだ。
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乳剤面 デジタルで言えば、CCDのあるところだ。この面に露光される。このトライXのフィルムはやわらかく、紙を引く次々と背面に収納されていた、新しいフィルムがでてくくる。

15年ぐらい前だろか、そのフィルムが製造中止になると、アナウンスされた。僕は100箱以上買った。そして最後の未開封のフィルムが手元にある。期限が1993年の9月だ。乳剤番号、6050-405だ。そしてフィルムパックには、9枚目から、8枚が未露光で残っている。そのフィルムの素晴らしいところは、暗室で撮ったフィルムを引き出せることだ。撮った分だけ現像することができる。僕はこのフィルムでたくさんのモノクロ写真を撮った。最後の1パックは何かのために残しておいたのだ。しかし結局使うことはなかった。

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