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2005.02.13

デジタルカメラで正確な露出は測れる?

なぜ、カメラのオート露出は、逆光撮影の測光が苦手か?
、「なんで問題外な写真が撮れるの!?」っていうことです。お昼の逆光で、超アンダーや超白飛び等。。
しかもけっこうな頻度で・・・。
BBSで露出のことについて書かれています。ちょっと長いし、専門的ですが、なるべくやさしく説明します。

デジタルカメラになって、皆さんは多くの撮影をしながら、なぜ適正な露出が計れないのか疑問のようです。
実は、カメラのオート露出は、なにもデジタル時代以前、銀塩時代から当てになるものではありません。
いや、それはいいすぎでしょう。かなりの撮影条件では、そこそこ、および完璧な露出を計ってきました。
でも、プロは、カメラの露出計を完全には信じていません。
なぜならば、カメラは、撮影者の「意図」は、わからないからです。
かつて、アマチュアは、撮影してすぐにその露出を確かめる手段を持っていませんでした。
しかも失敗した写真を確認するのが、何日も後、そうとう時間がたってから見るのでは、撮影状況も忘れています。それに、「逆光だからダメ!」という言い方があったように、逆光撮影は昔から失敗する確率が高かったのです。
今や、すぐにその失敗がわかるため、カメラの内蔵露出計の能力を疑いだしているのでしょう。
さて、逆光撮影は、なぜ失敗するかの理由はあとで、書きます。

プロは、積極的に逆光撮影をします。美しく撮る、基本のひとつだからです。逆光の露出を計るのは、やはり難しいものでした。それぞれ皆、工夫して露出を計ったものです。
さて直接の答えではありませんが、まず、かつての露出計を使った、僕の経験的な露出計測法を紹介します。
まずそのまえに、
1 露出計なしの計りかた。天気のよい場合の、逆光露出の決め方を、頭にいれておくとよいでしょう。

世界中どこでも、ISO100だったら、
順光撮影は250分の1、F11です。(100分の1、F16=125分の1、f16)
これは、写真家、、渡部さとる氏)の、「感度分の16」で言われているとおりです。
フィルムの箱の露光指数にもそのようにかいてあります。
快晴の広い風景、雪景色は、250分の1、f16
晴天 250分の1、f11
明るい曇りは、250分の1、f8、
曇り、日陰は、250分の1f5.6
その通りに撮ってみると、きちんと写ります。
これが光の強さです。
ただこれはあくまで、順光で撮るときの露出です。
実際は、光の向き、サイド光、逆光と、さらに補正が必要です。
そして、順光状態の光は、風景などは、たいてい順光、逆光、サイド光と簡単ですが、
人物の撮影の場合の順光状態の撮影は、少ないものです。
なぜなら、太陽が自分物の顔に真正面から当たる時間は、朝と夕方しかないからです。
夏の昼間は、太陽がほぼTopにあります。これは人物撮影の場合、順光ではありません。
顔がシャドーになるようだったら、逆光状態の露出とかわらぬようになってしまいます。
そして、また、曇りの日も、くもり空全体が光源になり、TOP光になります。
人物撮影の場合は、顔の部分にどういう方向から、光が当たっているか、注意する必要があります。

さて、僕は、かつてコダクロームⅡを使用しているとき(ISO25)、天気のよい日の人物の順光撮影はいつも、
125分の1、F8(25分の1、f16)で撮ってました。ちょっとこってり目の順光露出です。
サイド光は、そこから+1、もしくは、プラス1段半あけます。顔のハイライトとシャドーの分量で露出はかわります)

ISO25、逆光撮影は、「順光」から「約2段絞り」をあけますますので、125分の1、f4です。
常にこのぐらいの露出になることは、頭に入れていました。
ですから、露出計を使っていても、すでに露出はある程度めぼしがついているのです。

2 セコニック(入射光式露出計で測光するやりかた)

さて、実際は僕はセコニック、スタジオSという入射光式の露出計を使っていました。普通はスタジオデラックスですが、映画用のSが僕はとても使いやすく好きでした。
さて、セコニックで順光の露出を計るには、受光球を太陽(光源)にまっすぐむけることから始めます。
白い、受光球を眺め、そこに影ができないように太陽に向けます。すこしでも傾けると、影ができます。
または、光源が、受光球の中心に来るようにします。
その値が、光源の光の強さです。フート・キャンドル値は、Hightで250を指します。直読だと、F8指してます。
通常、ISO100で、250分の1、f11を示します。
不思議なところで、世界中どこではかっても、ヨーロッパ、アメリカ、日本、ハワイ、といった一見光の強さが違うところで、計っても、日中はほとんどかわりません。これは、モデルの顔が太陽にまっすぐ向いている時の露出です。

さて、逆光の露出の計りかたですが、
セコニックを、モデルの顔の前にかざし、受光球を、カメラ側に向けます。
そこで、再び、受光球をよく観察します。(もちろん実際は一瞬のこと)
そこに写っている風景を見るのです。
すると、空が大きく写りこんでいるでしょう。受光球は、半球体ですが、人間の顔は通常は凹凸があるものの、垂直です。顔の明るさは、顔に正面から当たる光によって照らされているのです。ですから、メーターの受光球の上部に手をかざして、空の部分をカットします。受光球にかざしている手が写っています。と同時に、露出が変わったことがわかるでしょう。たぶん+2分の1や、1段ぐらいの違いがあります。
その露出が、セコニックで計った逆光の露出です。たぶん、勘で決めた露出とさほど変わらないでしょう。
逆光の露出とは、太陽に照らされた、カメラの背後の光が、モデルに反射した光の強さです。
レフ版を使うと、+2分の1ぐらいあがります。
ちなみに、サイド光の露出も、やはり受光球をよく見ることです。
人間の顔のアップを撮る場合、ハイライトとシャドーのバランス、直接、太陽の直射が当たる部分と、影の部部の比率を、セコニックの受光球で再現します。
具体的には、顔の前にかざし、左右に微妙に回転させ、受光球に当たる、光の状態を、実際顔に当たる状態と同じにします。
入射光式のメーターを持っていない人は、ピンとこないかな。
セコニック・スタジオ・デラックス

3 スポットメーターを使う逆光の測光

一般的な、反射光式露出計は、被写体によって露出補正が必要です。
(カメラ内臓メーターも反射光式測光と同じような原理です、ですから露出補正がいります)
だから、正確な露出を測るのはなかなか難しいものです。
ただ、オート露出でも、望遠レンズの露出はけっこう正確に測れるものです。
おなじようにスポットメーターは、超望遠レンズで露出を計るようなものです。
僕はアサヒペンタックスのスポットメーターを使ってました。
画角1度。逆光撮影の測光に威力をはっきしました。
それは、逆光状態の被写体の一部、例えば顔のなかのほほの部分をいつも計るようにするのです。どこでもいいのですが、おでこは髪で隠れている人もいるし、ほほだったら平らで一番測りやすいからです。
なによりも、スポット測光は、逆光状態でも太陽の光が(光源)がめったに、入ることなく計れるからです。
結論としては、セコニックとスポットメーターの2台で、どんなものでも瞬時に露出を計っていました。

さて、なぜ逆光撮影時に、一眼レフタイプのデジタルカメラは露出がうまくゆかないのか。

1 
逆光とは、光源(太陽)に向かってレンズを向けるため、どうしても、レンズに光が入ってしまいます。
フードや、もしくはそのほかのもので、レンズに光源が直接入ることを阻止しなければなりません。
そうしなければ、正確な露出は測れません。
多くの場合、レンズに直接光が入っています。
レンズも、望遠レンズの場合は、まだ光源を切ることは簡単でも、標準から、ワイドは、光源をカットするのはとても難しい作業です。だからフードは絶対に必要です。実際はフードをつけても、レンズに光が入ってしまうことがあります。どうしたら切れるかは、黒紙などをテープでとめるかして、レンズの前部を影にすることです。

逆光撮影の問題点は、主題である被写体と、背景の露出の差が大きいことです。
背景の露出は、風景なので、ISO50で、250分の1の8の露出です。
しかし主題である、影になった部分は、250分の1、f2.8で撮らなければならないこともあります。
そうなると、人物と背景の露出さは、3段もしくは、顔の暗い部分は、4段ぐらいの差があります。
それでもアマチュアの使う、ネガフィルムだと、ラチチュードが大きいので、どっちにころんでも、たとえ調子が崩れたとしてもプリントできないことは、ありません。しかし、デジタルや、ポジフィルムは、こんなに輝度差のある被写体の場合、OKである幅がずっと少ないのです。
さて、カメラの露出計は考えます。しかも、4段も明るい背景と、主題である人物の露出。現代の露出計には、これまでの測光の歴史ノウハウがつめこまれています。しかし、中央重点測光(大体主題は中央にある)とか、そのほか各社いろいろな呼称で、いかにこの、輝度差のある被写体を計るのか工夫しています。
それが、背景と、主題の、画面にしめる割合が、明らかに主題によっているときは、無難なく計るでしょう。
しかし、同じぐらいのバランスだったらどうでしょうか。機械はそこが判断できません。だから迷ってとんでもない露出を表示、決定するのです。
ためしに、標準か、望遠レンズで、光源(太陽)が絶対に、レンズに入らないようにして、しかも、顔をアップに、背景がほとんど入らないようにして、測光すれば、どんなカメラでも満足行く露出を、それも常に一定な結果をだすでしょう。
ズームレンズならば、望遠で設定して、顔のアップを撮り、そして次第にワイドにして、背景の割合をふやし、露出の変る具合を見てください。
顔の露出だけを見れば、顔のアップも、風景のなかの顔も露出は同じはずです。
しかし、実際は違います。風景のなかで、人物を撮れば、顔は少し暗めでもOKです。
アップになれば、明るめのほうがよいでしょう。(特に女性の場合)そのように、レンズの画角によっても露出は違うのです。(狙いによって違いますが)
さて、
結論。
デジタルカメラは、すぐ結果が見られるのです。優秀な露出計だと考えてください。
がたがたいわずに、暗かったら、露出を+にして、明るければーにすればよいことです。
カメラの性能を馬鹿にするのではなく、カメラは、撮影者の気持ちはわからないということを肝に銘じて、撮影すればよいでしょう。本当は、光学的な、感覚的な理由があるのですが、そんなこと突き詰めていたら、写真は撮れません。
そんなこと、カメラメーカーにまかせて、バンバン撮り、撮影条件による、自分なりの方法をみいだすべきです。
銀塩時代、なぜプロはポラロイドを撮ったのか。それは、構図などをみるより、光の状態、何より露出を正確に見るためのものでした。のちにクライアントの確認の意味が大きくなりました。
当然ポラと、ポジフィルムは違います。いまでこそ、フォトラマとポジは、同じような発色ですが、かつてカラーポラロイドとポジは、まったく色が違っていて、多くのプロが、モノクロのポラロイドを使用していました。

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