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2005.08.18

ドキュメント あゆの恋

「走れ、あゆ!」

やっとのことで、フジテレビのドキュメンタリー「あゆの恋」~泣かない、めげない、くじけない~を見た。
Tomoをとおして、彼女、すがやあゆみと知り合い、まだ1月にもなっていない。会ったのあと、彼女のホームページを読んだりして少しは彼女のことをわかったつもりでいたが、このドキュメンタリーは彼女を1年間追いかけたものだ。障害者である彼女の日常と直面している恋について追いかけている。あれこれ番組の批評めいたことを書いてもしようがないだろう、チャンスがあったら見て欲しい。なにより、彼女の前向きな姿勢が素晴らしい。自分は自分でありたいと思う心が美しい。とくに、人間として、健常者と同じように働きたいと言う思い、何十社も就職面接を受け落ち、神奈川新聞の面接のときに、「私を雇用したら、神奈川新聞のイメージアップをさせてみせます」と殺し文句、啖呵を切った。すごい。なかなかいえないこと。でも、そのぐらい自分を売り込むのは、本当は、大切なこと。障害者だから、雇ってくれくれではない、障害者である私は、あなたの会社に大きな力を与えられるのよ!という、主張。
常々思うことに、よく、若いカメラマンだったら、売り込みというものがある。
作品を持っても、仕事をもらいに行くのだ。そんなとき、若いカメラマンはまだろくに作品もない。するとつい、何でもいいので、「いっしょう懸命やるから、仕事をください」みたいなことを言ってしまう。
実際、それは禁句だ。運良く何かもらえても、それは本当に意味ある仕事ではない。だいたい、なんでもいいと思っている人間に仕事を頼む気はしない。売り込むときに大切なのは、相手に「何かを与える」つもりで会う必要があるということだ。素晴らしい作品があれば、それを見せるだけで、会った人間は得した、何かを与えられたと思う。だいたいそういう人は、常に自分を吐き出しているので、本当は空っぽなことが多い。だからいつも何かを求めているのだ。求めているから、会うのに、売り込みに来た人間が、大きな口を空けて、何かをくれとせがんでいる。そんなやつに会いたいのではない。人と仕事をする、仕事をもらうということは、相手からもらうことではなく、まず相手に与えなければならない。その対価として、何かしらのものがもらえるのだ。
よく、女だから、かわいいから得だといわれる。それは事実、なぜならば、何もできなくても、かわいい子、チャーミングな子はそれだけで、相手に何かを与えているのだ。その上に、仕事できれば、仕事をするかもしれない。しかし一時、与えても、これから先まで、つきあえるかどうかは分からない。あくまでも仕事のための出会いだから。まあ、メールのアドレスでも聞きいて、おしまいかもしれない。
人と会うとき、何もなかったら、何かお土産をもっていく必要がある。物ではない。それは、最近見て感動した映画、感動した小説でも、なんでもいい。ネガティブなことではなく、ポジティブなことを言う。あの映画は最高におもしろかったから、是非見たほうがよいですよ、と言えるだけで、相手に何かを与えることになる。しかしそれに日常的に貪欲に生きなくては、人に伝えることはできない。
さて、脱線したが、あゆの日常、髪のとかしかた、靴下の履き方、そんな工夫。うん、やればやれるんだなあ、って思えたが、やはり恋はそうはゆかない。それは障害者だって、健常者だって、男だって、女だって、みんな簡単ではない。障害がある恋のほうが燃えることもある。
そんな、なかであゆがふと漏らした言葉、私みたいなB級品でも好きになってくれる人がいる……。なんて部分があったけど、あゆはB級品じゃない。特Aだと思う。魅力がいっぱいだ。
でも気になったことがあった。それはあゆの体はまだ、進行中だということだ。これから良くなるのでなく、年々悪くなるという。そんな。彼女は未来さえも受け入れている。時間はないって。今みたいに動ける時間は残されていない。それであゆは、120%なんだ。いや150%かもしれない。だからあえて言う、「走れ、あゆ!」走って、走って、走って、人生を食いつぶしていいんだよって。
1967年12月 横田基地 福生 東京
yokota1967fussa02

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Comments

なんか、雰囲気のある写真ですね。
1967年の写真とのことですが、古さを感じません。
どんなカメラで撮ったのだろう、とかいろいろ想像が膨らみます。

Posted by: nao | 2005.08.20 09:54 AM

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