写真展、写真雑誌特集 岩根愛
僕の、大好きな、写真家、岩根愛が、渋谷Bunkamuraギャラリーでグループ展に参加している。
「Bunkamura Art Show 2005 人工楽園」 Bunkamura Gallery2005年 8月24日(水)~8月31日(水) 会期中無休
10:00~19:30 入場無料
それと若いスター写真家、若木信吾が主催する雑誌、youngtreepressで一冊まるごと岩根愛特集というか、写真集になっている。
以下、彼女からのLetter!
夏生まれの岩根愛です。
写真家の若木信吾さんが発行している雑誌、youngtreepress vol.4で、私の写真の特集をしていただきましたお知らせと、8/24から渋谷のBunkamuraギャラリーで開催されるグループ展のお知らせです。
youngtreepressは、個人のドキュメンタリーを主体とする雑誌で、昨年行われた、アメリカの高校での同窓会の写真と、4つの文章を書きました。
カリフォルニア州の北の果ての海岸にある、ヒッピーたちが自分の子供たちのために始めた小さな高校で、2年間過ごしました。
全校生徒が22人の、自家発電と下水道のない暮らしで、はじめはとても戸惑いましたが、卒業してからずっとかけがえのない思い出でした。
12年ぶりに、もう廃校となってしまった建物に、150人ほどの人が集まり、4日間のパーティを過ごしました。
そこでずっと、昨日までそこにいたような、不思議な感覚に陥っていました。
帰ってきてから、何かにまとめたいとずっと思っていて、若木信吾さんに写真を見ていただいて、掲載が決まりました。
Bunkamuraのグループ展は、
Bunkamura Art Showという現代美術の若手作家の展覧会で、写真は私だけで、彫刻、ペインティング、オブジェなど、計6人の作家で行うものです。
この展示では、「似ている」とはどういうことか、をテーマに、DressCode#Seiko と題して、松田聖子さんのそっくりさんを4名撮っています。
27,28日は会場にいます。他の日もなるべくいるつもりです。
以下、それぞれのインフォメーションです。
ヤングツリープレスhttp://www.youngtreepress.net/ひとりと世界が出会う、かけがえのない関係、瞬間、この時間。
Petrolia Issue
写真・文 岩根愛
1991年入学、1993年卒業。アメリカ 北カリフォルニアの小さな町、ペトロリア。ここにはヒッピーの親たちが作った高校があり、岩根愛はこの一風変わった学校で高校生活を過ごした。
卒業してから12年後、I love you all が口癖の校長先生、ジェフから長いメールが届く。 40歳になったジェフは、パートナーを見つけて結婚することになった。そして人生の節目にたっている今、一番長い時間を過ごしたペトロリアのみんなともう一度会いたい。 同窓会を開こう、そして結婚パーティも、という案内だった。
さまざまな思い、記憶が交錯する、12年ぶりの母校。クラスメートたち。
規律と自由が同居する日々、長距離移動しながら楽しんだバスでの修学旅行。3年間の高校生活の記憶と、卒業から12年後に行われた同窓会でのストーリー。
この本は、会場で売っています。
Bunkamura Art Show
8/24~8/31
10:00~19:30 会期中無休 入場無料
http://blog.livedoor.jp/artshow/
昨日、僕はそのオープニングに行った。
二人の「なんちゃって聖子ちゃん」が来ていた。
岩根愛のことは、5,6年前に知った。Switchで、自分の妹のポートレイトと文章が数ページにわたって紹介されていた。僕はその写真をみて、こいつはなんかすごいと思い、興味を持った。
当時、女の子写真家がブームになりはじめていた。結局は3人同時に、木村伊兵衛賞をあげることによって落ち着いた。
岩根はそんいう女性写真家とは、何かが違っていた。写真はストレートだった。日本の女の子のしょっているものとは、どこかが違うなと思っていた。なにしろ、女性写真家ブームは、それこそ、男でいえば、「オタク」であり、女の子にとっては、「写真」というフィクションのなかで遊んでいるみたいな、不思議な精神世界の、ツールなのかと思っていたからだ。
それは、今の若い女性に限らず、男もそうなのだが、外を知るより、自分の内面に向かってしまう、すぐ簡単にバーチャルな世界を、自分の周りに作ることにで、遊んでいるように見えていたからだ。それは、平和であるけど、どこか病的なものを僕は感じていた。
もっともそれは、今の若い人たちに共通の雰囲気なので、それが写真のテーマとなることは、リアルで当然なことなのかもしれないが。
と感じていたとき、岩根愛に会い、写真を知った。岩根愛は東京で生まれ、複雑な家庭で育った。15歳からアメリカのフリースクーで自ら望んで学んだ。そのときの話が、今度のyoungtreepress vol.4の一冊だ。
淡々とした文章、淡々とした写真。でも彼女の目は、自分より、外の世界に向いている。いや自分の内面としっかり向かい合っているが、外の世界とのバランス、それが気持ちいい。
Bunkamura ギャラリーのDressCode#Seikoのモデルの一人、なんちゃって聖子のモデルの一人、浅野美希を岩根から紹介された。島根出身の「芸人」だ。オリジナル聖子より10数キロ太めだというが、岩根の写真のなかで、見事に松田聖子のフェイクになりきっている。
AI IWANE’s photograph by alao yokogi
●同じグループ展では、三宅一樹の彫刻が素晴らしかった。自らの肉眼で見る価値あり。
8/24~8/31まで。
10:00~19:30 会期中無休 入場無料
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