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2005.09.29

肖像権侵害 路上スナップ35万の支払い命令

ファッション紹介サイト「無断掲載は肖像権の侵害」

 無断で撮影された写真をインターネット上のサイトで掲載されたとして、東京都内の30歳代の女性が、サイトを開設している財団法人「日本ファッション協会」(東京都江東区)などに330万円の賠償を求めた訴訟の判決が27日、東京地裁であった。
石井浩裁判長は「無断掲載は肖像権の侵害」と述べ、慰謝料など35万円の支払いを被告側に命じた。

判決によると、問題のサイトは、街を歩く人のファッションを写真で紹介しており、女性は2003年7月、銀座で歩いているところを無断で撮影された。その後、別の掲示板サイトで、この写真をもとに女性を中傷する書き込みが行われた。

 判決は、「ファッションを紹介する公益性は認められるが、本人が特定できる全身写真を掲載する必要はない」と述べた。
(読売新聞) - 9月28日3時10分更新
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/personal_information/?1127869063

参考●スキャナーBlog
   ●TokyoStreetStyle   
●肖像権とは

現在のTokyoStreetStyleでは、Webに掲載するにあたって、本人の了承を取っているとのことだ。

さて、街でスナップした写真を、発表できるのだろうかという問題だ。短絡的に、街でスナップ写真を撮られたら訴えられるというふうに、今回の判決で誰も思うことではないだろうか。もう、路上スナップはできないのか。

問題になった写真を、ここで提示することはできない。
それはその写真が今のTokyoSteetStyleの写真とは全く違うのものだからだ。ある女性が、SEXと書いたTシャツを着て歩いている姿だ。しかもよれたようなえりぐりが胸元まで開いている。その写真を見て、つっこみたくなる人間がいることはしかたがないだろう。
なにしろ、昔だったら、知り合いどうしのネタですんだものだ。それが、このNET時代だ。個人的なネタは、公共放送より力を持ち、匿名で蔓延する。
TokyoStreetStyleは、あくまでジャーナリズム的な扱いで、現代の東京のファッションをドキュメントしているつもりだ。
しかし、撮影者の名前もないその写真は、僕が見る限り、Xの見本のように思える。ネガティブなものを、団体のもとで、公開したときに、そんな反応があると想定していなかった、というのはいいわけだろう。
肖像権のなかでもこの場合、人格権が傷つけられたということだろう。

●断片的だが僕の意見 (クローズしたサイトに載せたもの)
詳しい内容を見なければならないが、とても大きな問題。これは裁判で受けて立つしかない。絶対に控訴しなければならない。うやむやにすることではない。
商業目的の場合は、確かに肖像権はあるだろう。
表現の自由にしても、時代とともに変わるものだ。
公道を歩いている人間に肖像権はあるのだろうか。
もちろん人格権はある。誹謗中傷される理由はない。
しかし表現とは、既存体制と戦うものであり、だからこそ尊いのだ。
そういう意識なしに、写真を漫然とメディアに載せることは反撃を受けてもしかたがない。
今まででも、これからでも、写真を撮るには最初から覚悟が必要だ。それでも発表したいから、するのであり、意識的であることが大切だろう。訴えられたからって、驚くのではなく、訴えられてあたりまえで、議論をし、戦うことがもっと大切だ。
最高裁までいって、もし負けたら、革命だ!!?
●盗撮のような、プライバシーの侵害、そして財産権の侵害はともかくとして、公道の場合、今までは人格権で、問題にされたことがあったが。うやむやでにしての、自己規制が一番怖い。
表現の自由とは、国家権力による、こういう規制に対して戦うためにある。それはジャーナリズムとアートの仕事だ。
●表現は、あくまで個人が発信するもので、団体、匿名で語るに時代ではなくなっているのだろう。無署名の写真は、責任の所在がなく、表現ではない。コマーシャリズムと思われてもしかたがないのだろうろう。個人が発信したものは、個人がその信条、コンセプトに従い、プラスもマイナスも受けて立てばいいだけだ。もう、いまさら公共のためなどという、主張は、真実の報道などというまやかしは通用しない時代になった。個人が、世界をどう解釈するか、戦えばいいのだ。
●うーむ。SEX、Tシャツの写真。・・・。言葉を失う。写真を見ると、突っ込みたくなる可能性あり。これを、ファッションとして漫然と、平和ぼけ感覚で紹介するのは、少し配慮がなかったともいえる。なぜならば、このファッションを選んだ側に、彼女の人格権を傷つける可能性が含まれていることを、わかっていたのではないかとおもわれるからだ。
これは、○、X どっちの紹介なの?
昔、MCシスターで毎号、路上の(Gals)をスナップして批評したページがあった。僕のガールフレンドも載ったことがあった。それは誇らしいことで、そこには選別された、○の意識あったからだ。もしそんなページでXの意味で載せられた、反発もあるだろう。
このSexTシャツの女性、本当はジャケットを羽織っていたようだ。それが暑いのか、理由はわからないが、このなんとも、非完成の姿で、路上を闊歩してしまった。彼女の隙だ。
彼女の非は、公道でこのような格好で歩くことの、リスクを考えていないことだろう。
外人がひらがなで「おまんこ」と書いたTシャツを着ていたとする。意味を知らないだろうな、と思うが、いや知っているのかもしれない。どちらにしても、ある種のファッションは、公道を歩いている限り、批評の対象になる可能性がある。なぜなら、ファッションも表現の一つだから。このようなファッションで歩くならば、批評されることも覚悟が必要だろう。なにしろ、しゃれは、表現だからだ。
撮るほうも、撮られるほうも、漫然としてはいけない時代なのだ。意識的であれ。
この裁判に注目する。

その2に続く

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Comments

こんにちは~。
ストリート写真家にとって衝撃的な裁判判決でもありますね。
URLで「東京ベクトル」豊里友行WEB写真展   
をリンクしてあります。
そのほとんどの写真は被写体となった人々に承諾を得ています。
写真の使いようによっては被写体になった人たちを傷つけてしまう恐れがあります。
そういう意味で写真家の責任が問われた裁判なのかもしれません。
もちろん掲載雑誌の責任も重大です。
インターネットでの人物写真の発表は相当用心しなくてはいけませんね。

Posted by: 豊里友行 | 2010.05.22 03:23 PM

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