感度って何?ASA DIN ISO
SEKONIC STUDIO S 部分
PENTAX SPOTMETER 部分
カメラ的日常に昔のカメラの感度設定について書いてありました。
ミノルタハイマチックの感度設定のところに、ASA200と500の間に●が4つあり、ASA400は、どれかということです。僕ももミノルタハイマチックをスナップカメラとして使ってました。ポケットに入るからです。
ちょっと今の人にはわからないことなのでしょう、デジタルカメラの感度は、一段ごとになっているので。
銀塩時代、特に露出をマニュアルで計るとき、感度はとても重要でした。
感度について、僕の忘れかけた知識を書きます。
まず上のASA200と500の間には、ASA200、250、320、400、500があります。それぞれ3分の1刻みになっています。
今ではフィルムの感度表記はISO感度に統一されてますが、かつてはアメリカとドイツの二つの流れがありました。
ドイツはDIN感度、アメリカはASA感度です。
ASA=Ameican Standard Association
DIN=Deutsche Industrie Norm
ISO=International Organization for Standardization
ASA感度=ISO感度
どれも3分の1刻み。ASA100は、DIN21、125=22 160=23 200=24です。
日本はアメリカにならい、ASAを使っていました。エー・エス・エー感度とかアーサー感度と呼んでました。
ASAのほうが、数字が倍々になるので使いやすく、DINはカメラに表示されているだけでした。
フィルムのASAの感度の流れには二つあります。絞りと同じように、小さなほうは誤差がありますが、ひとつの流れは、ASA8,12、25、50、100,200、400、800、1600,3200.6400 これは絞り1段刻みです。
もうひとつの流れが、10、20、40、80、160、320、640・・・(この先はあんまり記憶がない)
世界最初のカラーフィルム、コダクロームがASA12、その後改良されたコダクローム2がASA25、コダクロームXはASA64でした。ASA50のエクタクロームXプロフェッショナル、普通のエクタクロームはASA64でした。
ネガのコダカラーがASA80。フジカラー100は、当然ASA100です。
ASA125は、モノクロのプラスX、コダックのエクタクロームハイスピードはASA160だったと思います。もっと感度が欲しいときには、現像で1段増感します。とうぜん、ASA感度は320に設定します。
もともとASA320のフィルムといえば、4x5のトライXプロフェッショナルだったことを覚えています。
僕が写真を覚えはじめの頃は、ようやくポラロイドが実用的になっていました。
撮影時のテスト撮影用に、ハッセルブラッド用のポラロイドパックがあり、POLAROIDType107というASA3000のフィルムを使いました。当然カラーポジフィルムはそんなに感度は高くなく、KodackのEPR120フィルムはASA50です。ASA3000といった高感度のポラフィルムが使い物になるのかというと、それには工夫が必要でした。ポラロイドパックのフィルム面の直前に、NDフィルターを、たしか絞りで6段とか7段分暗くなるように差し込み、使ってました。真っ黒のNDフィルターです。モノクロのそのフィルムは、感度が高くて使いづらいのが難点でいたが、現像時間が短く、気温の上下にも強く、何より感度が一定していて、ある意味、撮影の革命でした。今のデジタルカメラの液晶モニターで確認することと同じです。カラーポラロイドは、現像時間もながく、色も参考にならず、普段はあまりつかってませんでした。カラーを使うようになったのは、フジのフォトラマになってからです。
実は、フィルムには実効感度というものがあります。ISO100のフィルムが100あるわけではないのです。かつて、E6というカラー現像では、現像所ごとに感度が違い、色も違っていました。メーカーごと、フィルムごとに感度が違い絶対に乳剤ごとでのテストが必要だったのです。
モノクロフィルムは、自分で現像するので、増感現像は日常でした。TrixASA400を、800、1600、3200と増感するのです。また、ASA400のTRIXを、ASA200で計り、露光過度にして、あっさり現像する、「たっぷり露光あっさり現像」がよいネガを作る基本でした。
フィルム感度はとはあくまで、目安です。ISO50と64どのくらい違うのかなんて、あんまり厳しく考えても本当は意味はありません。感度の3分の1より、絞りの3分の1、増減感の3分の1については、シビアでした。
何よりフィルムはテストしてつかうものです。感度とは、光源の種類によっても違うのです。・・・・自分の望むものは、自分でデータを取ったものです。いまのデジタルもそうですが、モニターごと色は違います。昔で言えば、ライトテーブルにしても、同じものはありません。絶対はないのです。
昔、僕たちのころは、露出計はアナログでした。だから露出を計るのがなんと早いか。今の人のように、数字の端数まででてくると、それにまどわされかなり遅いようです。
カメラのオート露出今ではそんなのあたりまえですが、同じ感度に合わせても、アマチュア用は、ネガフィルムを多用するので、オーバー目になるように、プロ用のカメラは、ポジを使うため、アンダー気味になるように設定されていました。
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