鬼海弘雄ぺるそなを見た。
今日、3月11日が、鬼海弘雄写真展「ぺるそな」最終日だ。
銀座NIKON SALON 本日午後7時まで。
圧倒的なポートレイト写真。写真の歴史の中に残ってゆく、写真群の写真展。
あの、浅草の、あの朱色の壁の前で撮った、一連のポートレイトシリーズの一部だ。
そこには、時間が喪失している。最近撮った写真も、20年以上前に撮った写真も同じように存在している。
そしてなにより、浅草を訪れる、いや浅草寺にひき寄せられてくる人たちのなかから、
鬼海が、ひきつけられた人たちの、ストレートなポートレイトだ。
なぜ、これらの写真にひきつけられるのか、僕は言葉を持たない。
もちろん写真集は素晴らしいが、オリジナルプリントの持つ存在感にはやはり、かてない。
これは、目で見て、自分で感じるしかない。
写真家で誰が好きだったのですか?
「ウォーカー・エバンスと・・・・・・ダイアンアーバス」
浅草で、はじめからあの朱色の壁で撮ることを決めていたいのですか。
肉眼では、あの朱色のバックで人物を撮るのは、かなりきつい。
その辺が、聞きたかった。モノクロで撮ってから、いけると思ったのでしょう?
最初に撮ったのは、70年代前半。もっと違うスタイルだった。
でも、モノクロにすると、グレーのトーンがすごくいい、と。
鬼海さんは、写真を売らないのですか。
いや、今売らない。死んだら、売るつもり。
ペルソナのシリーズは、今約400点ある。プリントは2セット。将来は5枚作ると言っていた。
本当に、死んでから売るのか、どうかはわからないけど、
その姿勢にロマンを感じてしまった。
そういう写真家がいてもいいなと。
だったら、予約ってできないのですか?
写真は、鬼海さんが死んでからでいいので、今即金で、と冗談を言ったら、
だめだめ、今もらったら使っちゃうから、と答えた。
4月6日からは、大阪NIKON SALONで開催。
●鬼海さんの写真展のまえに、
グループ展を見に行った。
写真勉強中の、写真家の展覧会だ。
展示のしかたなど、工夫されていて、見ていてあきない。
このぐらいきちんと考えて写真展をすることは、とても大切だと思う。
EGOSAIS GROUP PHOTO EXHIBITION
http://www.m-team.hmc6.net/egosais/
2006.03.06 - 2006.03.12
11:00~18:30 (最終日は16:00)
銀座 月光荘画室2 (地図)
中央区銀座8-7-18 1階
hana・藤田めぐみ・大川貴之・栗原正樹・田中真一郎・原琢己
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Comments
hanaです。
グループ展のこと取り上げてくださってありがとうございます。過分に褒めていただき恐縮しております。
正業を他に持っているものたちですが、写真に対しての姿勢はとうに趣味の域を脱して「写真家」そのものだと自負しております。
今回の展示もグループでやるメリット、個展の集まりの展示だけにはしたくないと考えておりました。各人の作品の完成度はもちろんのこと、競作ではなく 相互にプラスの影響を与え合い、結果として10にも100にもなるような展示を目指しました。
どうぞ 皆様 グループならではの展示 個々人の作品 ご覧いただければと思います。
Posted by: hana | 2006.03.11 01:50 PM