« 文系式デジタルプリント(CreCo)その2 | Main | やさしいデジタルモノクロ写真入門 CreCo »

2006.05.16

写真の理系技術、文系技術

HomePage版、「文系デジタル技術モノクローム編 その1」

やさしいCreCoデジタルモノクロテクニック


HomePageリニューアル


TerryMinaminoさんから、前回のTextについて、文句じゃない、あたたかいクレームがあった。 直接あったわけではなく、かなりそのsiteから見に来ている人がいるので、読ませていただいた。
僕のなかで、理系=技術 文系=感覚 と簡単に書いたことは、確かに間違いだ。
文系=感覚ではなく、文系でも教えられることは、技術しかない。
いってみれば、「文系技術」ということだ。
ただ、理系の技術と、文系の技術はかなり違うと思う。
これは、僕のかってな、文系頭で考えた、理系技術のことだが、理系は数学的整合性をなんだかんだいっても、求めていると思う。基本的には数値に置き換える。それは100人に教えれば、100人に伝わる技術だ。それにひきかえ文系技術は、ファジーだ。アナログ的と言っていいだろう。
理系技術さえ、適当にいいとこどりして、「分った気になって」取り入れてしまう。
この「分った気」になることが、最大の文系技術の奥義だ。理
系技術は、この「分った気になる」が最大の敵だと思う。
例えば、テレビが故障した。テレビをたたく。これは文系だ。もちろん理系でもそれで直ったら、いろいろ理由をつけるだろう。昔はそうやって、振ったり、たたいたりする、電機屋がいた。アナログ時代は、そうやって直ったこともあったのだ。それは物理学だからもしかしたら、理系かな?
文系は、思い違いは謝ればすむと思っている。
謝って実は、今回このTextのように、文系=感覚 理系=技術 確かに書いたことを、本当は撤回せず、なんだかんだといって、いいわけをして、論理のすりかえをする、これがまさしく文系技術なのだ。

さまざまな発見は、理系からも、文系からも生み出す。
理系的発明は、きちんとした実験から、そのほんの少しのひずみを見つけ出すことによって、あらたな発見があるのだろう。
文系的実験は、最初からルールをまもらない、適当、場当たり的に進み、そこで失敗をする。にっちもさっちもいかないときに、発見がある。

さて、僕はTerryMinaminoさんの意見を100%支持している。
感覚は教えられるものではない。だから技術をしっかり教えれろ!
写真の学校は技術を教えてくれればいいのだ。
ただ日本の写真の学校は、なぜか理系的な技術は教えてくれても、
文系的な「知識」を教えてくれるだけで、文系的な技術をなかなか教えてくれない。
具体的に言えば、カメラのあつかいかた、撮影のしかた、現像のしかたまでは教えてくれる。
そして、古今東西の名作の解説もしてくれる。
もっとも力を入れているは、写真の考え方だ。もちろんそれはとても大切なことだ。
しかし決定的にかけているのは、写真をどうやって他人に見せて、
どうやったら他人が自分の写真を分ってもらえるかだ。
そしてどうやったら写真で食べて行けるのか、
もし写真家で食べてゆけなければ、写真を勉強したことが、何に役立つか。
もちろんそんなことは、自分で考えろ。
そんなことより、頑張って、「良い写真を撮ればいい」んだ。

僕の友人でアメリカで写真を学んだ女性にかつて聞いたことだ。
その大学では、もちろん撮影やプリントの技術を教えてくれるが、
一番の授業は、現役の写真家が、自分の写真のテーマやその考え方、
そのコンポジット、作品の作り方や、そしてどうやって売り込みをしたかを教えてくれた。
アドバイスは、売り込みに行くときどういう態度で写真を見せるか、
あげくは、プロになったらどうやってギャラを決めるか、
そして請求書の書き方まで教えてくれたというのだ。

僕の友人は、その写真家に恋をした。でもやぶれ、結局彼女は写真家にはならなかった。
残念だが、そんな彼女が、大学で学んだことは、僕にとってはショックだった。
写真を学んでいて、そういうことが一番知りたかったことだからだ。
そのほとんどは、単なる技術なのだからだ。
技術はいくらでも学べる。
あるとき、その写真家は言った。
「何を撮るか、どのように撮るかは、あなたたちが決めることで、私は何も言わない。----そしてあなたたちの作品を見て、批評したりアドバイスをするのは、私が先生だからではなく、あなたたちの作品からたくさん盗めるものがあるからだ。だから私はあなたたちの生徒でもあるんだ・・・・」

日本では、ものの考え方をすぐ教えたがる。
ワークショップでも、写真とは何か、のテーマが圧倒的だろう。
しかし、物の考え方、感覚的なものは、教えられるものではない。
本来、そんなことは、自分で考えるものだ。

ましてかつてのように、大学やある組織が、情報を独占している時代ではない。
例えば学校の教科書は、かつてはバイブルだった。
なにしろそういう情報は簡単には手に入らず、それは公平に最新の情報を日本全国にばらまいたのだ。
そういう教育が必要だった時代の遺物だ。
しかし今や、教科書の情報なんてアナクロだ。
学校制度にしても、知識をつけこむのなら、わざわざ毎日集まって、授業をする必要はない時代だ。
いや、いまやインターネット時代になって、知識さえも頭に詰め込む必要はなくなったのかもしれない。
どうやって調べればよいのかの技術を持っていれば、それで済むことだ。
それなのに、旧来と変わらない学校制度は残っている。
今や、皆と同じことを知識として学ぶ時代じゃない。
それよりも、どうやって生きてゆくか、どうやって生きがいを見つける、どうやって食べて行くのか、、どうやって職業を選ぶのか、そしてどんな職業に就くべきか。そして就職、転職、趣味、そして生きることとは、何か、死ぬこととは、何かを、(そんなこと教師は教えられない、教えられないから、一緒に話し合うのだ。今やいっぽい的に知識を教える時代ではない。さまざまな技術を知り、それでさまざまなことを、老若男女、話し合う時代なのだ。そのためには、あまざま知っていればいい技術こそ学ぶべきだ。
根性ではなく、さまざまな技術で解決できるものを、教えるべきではないのではないか。
なにより、なんども言うが、今一番欠けている、他人とコミュニケーションする能力はどうしたらつくのか。

等々、理系技術と文系技術の話からだいぶ脱線したが、
言い換えれば、デジタル技術、アナログ技術ともいいかえられるか。

Digital Work Shopとして、デジタルプリント技術、CreCoのやり方は、まだまだ続きます。
なぜ、CreCoをするのか。そのことによって、写真はどのように見えるし、見せられるのか。
それは、Color写真でも同じこと、文化系的アナログ技術で何ができるかは、次で紹介しようと思っている。
------------------------------

Daydreamphotocardsize150

以下の日時に

横木は会場にいます。

●5月19日(金)4時ー7時

●5月20日(土)2時ー7時

●5月21日(日)1時ー6時

--------------------------
★今回の写真展「DaydreamBeliver」のすべての写真はCreCoしたものです。
僕がCreCoしたオリジナルプリントは、やはり写真展会場で現物を見てみないとわからないでしょう。
会場につめているときならば、気楽に技術的なことでも、質問してください。
そして、オリジナルプリントを所有するということは、どういうことなのだろうか、と考えてみるのもよいでしょう。
写真はただ見るだではなく、買う価値があるかどうか考えながら写真を見てください。
ただ見て評価するのは、評論家じゃないですか、本当の自分の心に聞くのです。
例え買わないとしても、もし自分が買うとの前提で写真を見ると、写真の見方が劇的にかわります。
だからとても新鮮な気分を経験できます。
それはきっと、ひとごとではなく、自分の生活に、写真家の撮ったオリジナルプリントを受け入れることになるからです。写真があなたの生活空間に侵入してくるのです。
そんな目で写真を見ると、写真の見方の真剣度が違います。
そんな実験の写真展です。あなたの欲望を抑えることができない価格になっています。是非ご覧ください。

「オリジナルプリントを、所有して毎日眺めていると、不思議なことに世界の見かたが変わる!」

*CreCo(CreativeControl)クリコ


|

« 文系式デジタルプリント(CreCo)その2 | Main | やさしいデジタルモノクロ写真入門 CreCo »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 写真の理系技術、文系技術:

» 日陰のhanaも良いじゃないか [Niseko bowgraphic 産直熟れ熟れ写真を貴方に]
くだらない花のクローズアップは嫌いだ!花がくだらない訳では無いぞ! 花を追求すると日陰が好きな輩がやたらと多いのに気ずく、昔はリングストロボ、接写リングにマクロと蛇腹で地面にへばりついた事も有るが、なんと愚かな事だったんだろうと昔を振り返る。 今日は昨日から咲き出したカタクリが太陽光から逃れ、ほっと安堵のため息をつく瞬間を。多分この花を今年見るのは僕だけだろうなと思いながらね。脚光やスポットライトを浴びないでも美しく咲く花が沢山有る。 そういえば写真ブロガーのhanaの東京散歩のhanaちゃん... [Read More]

Tracked on 2006.05.17 01:16 AM

« 文系式デジタルプリント(CreCo)その2 | Main | やさしいデジタルモノクロ写真入門 CreCo »