« ロバート・キャパ写真展 CAPA IN COLOR IN KOBE | Main | 季節はずれの菊と複製について »

2006.05.07

衝撃的なロバート・キャパのカラー写真

ロバート・キャパ写真展 CAPA IN COLOR  神戸 大丸 もとまち  5月31日~6月12日

Capakobe02

Capakobe01

ロバート・キャパ写真展「CAPA IN COLOR」

昨年、東京で開催された、ロバート・キャパが撮影したカラー写真の展覧会が,神戸でも開催される。
世界最初のカラーフィルム、コダクロームで撮られたカラーの世界が
60年ぶりに、デジタル技術によってよみがえる。
キャパはテクニックには、無頓着だったといいながら、当時最新のカラーフィルムでも撮っていたのだ。
彼の写真はモノクロームで評価されているが、同じ戦場をカラーフィルムでも撮影していたのが、
発見された。キャパのカラー写真といえば、地雷を踏んで亡くなる直前の写真が有名だ。
今回は、その写真も含まれる、世界で最初に公開された写真だ。
カラーとモノクロの落差。
戦争はモノクロ写真の残した世界と違い、こんなにも明るい空の下で起きていたのだと、
かえってショックを受ける。そのリアリティのなさ、まるで映画のワンシーンのような写真は、
60年という時間を越えて迫ってくる。
前回、写真展のカタログ(図録)に不具合があり、すべて回収されてしまった。
今回、神戸の写真展のおりに再販売される。とても貴重なカタログだ。
戦争とはどういうものだったのか、そしてカラーとモノクロが描く世界はどんなふうに違っているのか、
見る価値があると思う。

大丸もとまち
2006年5月31日~6月12日 
大丸ミュージアムKOBE(大丸神戸9F)

★2005年、東京での写真展についての横木のBLOG
ほんの10年ぐらいまえまで、世界のベストセラーフィルムだった、コダクローム。それに関するTextがあります。

CAPAについてのbLOG

★横木安良夫ミニ写真展★DAYDREAM BELIEVER

★★横木安良夫のホームページがリニューアルしました★

|

« ロバート・キャパ写真展 CAPA IN COLOR IN KOBE | Main | 季節はずれの菊と複製について »

Comments

うずらまんさま
リチャードウイーランのキャパを読んだとき、ベトナムで地雷を踏んだキャパの最後があまりに、おざなりな気ががしました。ほんとにどじって地雷を踏んだのかなと。伝記といいならが、日本でのこと、そして行かなくてもよかったといわれている、インドシナ。
やはりキャパは自分で求めて、インドシナに向かい、そして写真を撮るために地雷を踏んだのだと思います。
カラーの報道写真は、どこかリアリティを感じなくなってしまいます。でも現実の世界はカラーなのだから本当はカラーのほうが、リアルなはずなにですね。

Posted by: 横木安良夫 | 2006.06.08 09:41 PM

▼横木さん
 はじめまして。いつもblogを興味深く拝見させていただいております。
 神戸のキャパ展、昨日行ってきました。写真展の始まる前に、横木さんの『ロバート・キャパ最期の日』を読ませていただきましたので、特に最期の写真をじっくりと見てきました。会場ではモノクロの方の写真も展示してありましたので、カラーとモノクロを行ったり来たりしながら何度も見ました。
 キャパの『ちょっとピンぼけ』やリチャード・ウィーランの本は、翻訳なのでなんとなくどこかで文章の本質が伝わってこないもどかしさがあったのですが『ロバート・キャパ最期の日』はそのもどかしい気持ちを一掃してくれましたので、僕の宝物です。そしてそれを読んだ後に写真を見ることができて本当によかったです。
 本当に横木さんのおっしゃるようにカラーでのリアリティのなさ、状況が状況なのに美しいと思ってしまうということに自分でも驚きました。
 再販の図録ももちろん買ってきました。

Posted by: うずらまん | 2006.06.08 09:17 PM

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 衝撃的なロバート・キャパのカラー写真:

« ロバート・キャパ写真展 CAPA IN COLOR IN KOBE | Main | 季節はずれの菊と複製について »