Youtube
Youtubeで、さまざまな映像と音楽を探している。
これは、皆投稿映像、音楽だ。もちろん著作権侵害もはなはだしい無法地帯だ。タダ日常、無料のテレビから流れる、ミュージック・クリップや番組と何が違うのか・・・。それはパブリシティや報道のためなら許されるか。
情報化時代、良いもの、価値があるものより、圧倒的なパブリシティ量が、成功の秘訣だ。ごく最近まで、テレビがそれを独占していた。作家が書くものより、タレントが書くもののほうが売れるのは、パブリシティ量の違いだ。いまや、出版社にとってもテレビが作り出す、流行人(テレビタレント)こそが、作家なのだ。
それを言ったのは、マクルーハン。メディアがメッセージなのだ。メッセージなんてなんでもいい。メディアそのものこそが伝える内容なのだ。テレビはそれを実践した。
しかし、そこに、新しいメディアが登場した。WEBだ。
便所の落書きだった匿名のメッセージを、表舞台に押し出した2チャンネル。全検索をかけられる、google。個人の露悪露出趣味を満足させるBLOG。やっぱり寂しい現代人のあらたなる結びつきを促しコミュニティをつくる、SNS,MIXI。
そしてここに新たに革命が起きている。
それがYoutubeだ。アメリカの映像、音楽投稿サイトだ。
最初、レアなテレビ番組や、音楽を探していた。例えば格闘技好きの僕としては、ミルコがシウバに圧倒的に勝った瞬間。フジが下り、スカパーに入っていない僕は見ることができなかった。それが翌日には、YoutubeにUPしているじゃないか。
そして音楽。例えば、キャット・スティーブンスの、Sad Lisa。1970年初頭のメローな曲だ。
オリジナルはこれだ。そのライブ版もある。
驚くなかれ、パロディ版まであるのだ。
これは、すごいメディアだ。ひとつの中に、情報としてのアーカイバルばかりか、批評まである。しかもこの批評は誰でも発信できるのだ。
もうひとつ、僕の写真展、写真集になる、そのタイトルの「TeachYourChildren」の曲を探していたらあった。
CSNYのライブ(この映像にはニールヤングはいない)あったぜ、と喜んだ。ライブだし、勢いで、音程も悪いし、録音も悪い。まあ、何かでよいながらのせいかもあるかもしれない。今のようにライブ録音をあとでスタジオ加工することもないからだろう.でも、ライブ録音とは本来こういうものなのかもしれない。
さて、そこで、プロかアマチュアかわからないが、投稿の「Teach Your Children」だ。単純にずっといい。
もしかしたら、うまくYoutubeを使えば、あたらしいスターが生まれるかもしれない。
さがしたら、CSNの、録音のよいのがあった。
さっきの、パロディと、この素人投稿を知ったとき、もしかしてYoutubeは、革命的なメディアなのかもしれないと思った。
それは、誰でも映像を撮れば、ここにUPできるということだ。カラオケで歌い、UPすればいいことになる。
ヒット曲は、あっというまに、素人に歌われ、Youtubeは、そんな連中に占拠されるかもしれない。
売れているタイトルさえ、同じならば、同列になる。
言い換えれば、キーワードさえ間違えなければ、誰でも何かを発信できる、パブリシティBOXなのかもしれない。
それは携帯で撮った映像だってながせる。ためしに「アオザイ」で、検索したら。ベトナム航空の機内のFAの盗み撮り映像が数十秒流れた。
まあ、あまりに誰でもできるので、これからこんなことにはまりやすい日本人が大挙UPするとどうなるか想像できないが。ここだけでもひとつの宇宙ができそうだ。
それは何も音楽ばかりか、個人のイベントもUPすることが可能だ。キーワードさえまちがえなければ、かなり宣伝効果もあるだろう。もちろん事件現場に行けばニュースも撮れ、個人で発信できる。
そして、著作権とは、何かと考えさせられる。著作権なんて吹っ飛びそう。
そう、今や情報は無料だ。
情報は、パブリシティとして利用はされ、瞬時にその情報は全世界で消費され収集される。
もしかしたら将来は、WEBメディアにのらないものだけが、本当に価値がある社会になるのだろうか。
それは音楽で言えば、ライブ。写真で言えば、写真集やオリジナルプリント。
場としての映画館で見る映画。物として価値のある書籍。 等々。
時代が逆行するようでいて、全員がメディアに参加でき、発信者と受信者が等価になった社会。
情報は、無料。
時間と、物と、場、そのなかでも圧倒的に、WEB上では、「場」がビジネスになるのかなあ。
まあ、民主主義からファシズムが生まれたように、いろんな意味で楽観的には思えない時代。
追記
「EPIC2014年」・・・こんなものを紹介してもらいました。
http://probe.jp/EPIC2014/ols-master.html
僕の感想は、時代のスピードはもっと速いかもしれない。
それに情報は無料、すべてはボランティアになってしまう。
富の配分は限りなく、不平等になり、。「場」を支配した、ごく一部が握るでしょう。
それはSF映画のように、新たな帝国ができるかもしれません。
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