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2006.11.20

写真集の作られ方Vol.7

写真集の作られ方 Vol.6     Vol.1 Vol.2 Vol.3 Vol.4 Vol.5
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校正刷りをカットしたもの。これだけページが多いと、一枚一枚指示するより、こうやって本の体裁にする。これは印刷所に指示して戻る校正見本ではないので、周辺を切って、本の体裁にしたもの。片面印刷のため、ページは倍の厚さになってしまう。↓
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●11月10日に本文写真の初校があがった。予定よりちょっと遅くなったが、入稿が遅れたのでしかたがない。結局いつでも、仕事はぎりぎりになってしまう。
今回の写真集の印刷はあまり重くならないように、製版者にお願いしていた。重々しいより、軽快感が欲しいからだ。重厚な写真ではないからだ。どうだすごいだろうではなく、記憶を呼び起こすような、記憶の断片のような印刷物にしたてたかった。
だいたいはおもいどおりだった。部分的に黒のしまりがよくないものがあった。それは再校をお願いした。週末までに上げてもらうことにした。

この写真集に限らず、いまやDTP入稿が一般的だ。デザイナーが原稿のフィニッシュまで作ることになる。もちろん写真の部分は文字やレイアウトと別に印刷所で分解してもらことになる。ただ文字校正など、デザイナーが直すことが基本だ。もちろん時間がなくなったり、例えば奥付のような部分は、印刷所が直すこともある。
かつては、入稿してしまえば印刷所まかせ、修正は指示ですんだが、今はデザイナーレベルまではすぐに戻ってくる。誤植があれば、デザイナーが直接パソコン上で直すことになる。直した後が問題で、そのため文字の欠落などが起きたりする。直したら、また最初からすべてを校閲しなくてはならない。ある意味デザイナーに大きな負担がかかるシステムともいえる。

週末再校があがった。満足する。
表紙や文字部分の校正がでてきたが、特に表紙はフラットで力がなく、やり直しになった。
20日にでる。下版の日だ。なんとも綱渡りになったが、しかたがないだろう。
21日、22日、23日は、印刷だ。
この3日間僕はできるだけ、印刷所に通うことになった。
刷りだし立会いだ。
僕の経験から言って、印刷で一番大切なのは、製版と本刷りだ。ここさえきちんとしていると、いったい、校正刷りってどういう意味があるのかと、疑問になってしまう。
ただ校正刷りはあくまで、目安であった、製版の状態を確認するようなものだ。
だからいくら、校正刷りがよくても、安心はできない。なぜならば、本番の印刷、本機(最終的な印刷機)と、校正刷りは、技術者も、印刷機も、厳密に言えば印刷のやり方も違うからだ。
たいていは、校正刷りは、印刷会社本社でやっても、本刷りは系列の下請けがやることが多い。いや、それが悪いのではなく、OKのでた校正刷りを見て、本刷りの技術者がレクチャーを受けたうえに、自分の判断で印刷することになる。
そこには校正機と違う印刷機を使うため、技術的な翻訳も必要だ。
だから、大切な印刷物のときは、最低、写真家とデザイナーは、本刷りの最初だけでも見なければならない。十分、コミュニケーションをとって、これで絶対大丈夫だと思えたら、初めてまかせればよいということになる。
かつて僕は、ある写真集のとき、3日間印刷所にデザイナーと泊り込んだことがある。なにしろ一番大切なのは、最後の印刷だからだ。それを見ていると、劇的に変えることさえ可能だ。それだけ自由度があるということは、それだけいろいろな解釈ができてしまうということになる。
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