« 写真集の作られ方Vol.04 | Main | CFカードのレスキュー »

2006.11.09

写真集の作られ方VOL.05

写真集の作られ方  帯について!
Vo.04
VOL.01   Vol.02
Vol.03
800rimg0588
日本の書籍には、なぜか帯(腰巻ともいう)がついている。CDや昔のLPのジャケットにも同じようなものがついている。本は、その存在自体に、作品としてのパッケージになっているのが普通だが、日本人は欲張りなのか、やはり言葉でその本の内容を説明するという、広告にもなっている。いったいどのくらいの人が、帯の文字を読んでいるのだろう。今回、本のデザインには、大きなタイトル文字が入っていない。帯のついた基本的なデザインは、かなりシンプルなものだ。しかし最終形のデザインは、大きな文字になっている。単、デザインセンスのよさだったら文字は小さく、シンプルがベストだろう。ただそれでは、書店にその本が置かれたとき、冷たいような、距離があるような、手に取りにくくなったりしてします。ちょっと猥雑なほうが、手にとりやすい。
さて、帯の宣伝文を、今一番の時の人、リリー・フランキー氏に頼んでしまった。唐突かもしれないが、それに僕は彼と面識はまだない。それなのにである。実は、僕はSPA誌で、月1、2度、グラビアンの写真を撮っている。それのキャスティングや、あれこれみうらじゅん氏と語っているのがリリーさんだ。伝え聞くところによると、リリーさんは、僕の写真が好きらしい。グラビアカメラマンとして認めてくれているようだ。グラビアンで書いていることも、僕は共感していた。そんな理由だけで、今超多忙のリリー氏に、一言書いてくださいと、ずうずうしくもお願いをした。リリーさんは書くのが遅くて有名だ。しかも、しかも、今はほんとうに時間がない。それなのにこんな文を書いてくれた。感激だ。
500lily

「恥じらいも、憎しみも、不気味な一瞬も、それはいつか、すべてが愛しいものに変わる」リリー・フランキー。こういうことば、一番前を走っている人間こそが言えることだ。しかもどうどうと。僕の写真集にこの文字が載っただけでなんだか、今という雰囲気になる。不思議だ。
800obi
まだ、デザインが決まったわけではない。最終的にどういう形になるのかは、お楽しみだ。実は、100部限定の、特装版写真集(デジタルアーカイバルプリント付)のほうは、実にシンプルな帯になる予定だ。その辺の、デザインの最終形までの変遷が実はとても面白いものだと思う。それは、写真集がかたちになるにつれ、次第に明確になってゆくのだ。
ついでに、写真展をやるParcoのDMカードのデザインと、ポスターのデザインも紹介しておく。たぶんこれは最終形だと思う。
500rimg0612

800rimg0610pos

明日は、ついに初校が上がる。どんなものかは、次の回に。


|

« 写真集の作られ方Vol.04 | Main | CFカードのレスキュー »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 写真集の作られ方VOL.05:

« 写真集の作られ方Vol.04 | Main | CFカードのレスキュー »