横木安良夫写真展初日
●12月3日(日)写真展会場に、12時からpm7時ごろまでいる予定です。
昨日12月1日は、写真展の初日だった。夕方には、オープニングレセプションもした。5時ぐらいからワインを飲み始め、その間の写真を撮るのを忘れてしまった。でも、だけかが撮っているだろう。それをこんどUPすることにする。
★アマゾンより注文
9時ぐらいまで、にぎわっていたがその後、アサカメの編集長に連れられ、沢渡さんらと原宿に。編集長が20代のころから通っている店だ。森山さんがここは原宿の新宿だといったとか・・・・。その後1時前に新宿に行く。タクシーに乗ったのが3時ごろ。
写真展会場では、そこだけで特別販売する特装版写真集がある。ちょっとキッチュで洒落た、わりとしっかりしたつくりのケースに入り、デジタルアーカイバルプリント20.5x24mmサイズのプリントつきだ。これは、5月にやはりここパルコ、ロゴスギャラリーで販売したプリントと同じく、Epsonアートフォトペーパーにプリントしたものだ。写真は1967年に友人と羽田に行ったとき撮ったものだ。出発する飛行機を見送っている外国人女性・・・・。
価格は、15750円(税込み)だ。パルコにこられないかたは、BLITZインターナショナルで、ネット販売しています。
写真展会期中、写真集に載っている写真の、エピソードを紹介します。これは写真集には載っていません。
昭和四十二年、一九六七年の春、僕は大学に入り写真をはじめた。十八歳になったばかりだった。最初のカメラは一眼レフのアサヒペンタックスSPだ。すぐにフィルムをつめて家のまわりを撮り、その数日後、友達の暗室で現像、プリントした。モノクロームのプリントにすると今まで目で見ていたものと違う世界がそこには存在していた。
そのうち僕は、家族や身の周りばかりではなく、それまで知らなかった場所にも行くようなった。カメラを持っていると、なぜか勇気がわき行動的になった。
例えばその冬、東京福生にある横田基地にも行った。横田基地には、フェンスの外、ぐるりと回りに、下級兵士たちの家族が居住するハウスが広がっていた。日本の住宅のように塀をめぐらせ、軒を重ねて建っているのではなく、テレビで見たアメリカの住宅街のように、ゆったりとした敷地に、番号のついた小さな白いペンキの平屋のハウスが並んでいた。今見ると質素だけれど、当時の僕の目にはとてもオシャレに見えた。なにより子供たちが遊んでいる玩具が大きく、それは豊かなアメリカの象徴だった。
でも、その頃横田基地は、ベトナム戦争がドロ沼となり、重苦しい雰囲気につつまれていた。アメリカ国内でも反戦の気運がたかまり、兵士たちも国のために戦うことに疑念を持った時期でもあった。
それでもハウスの周りで遊ぶ子供たちはむじゃきだった。
でもそのとき、彼等の父親が戦場に行き、生死を分けているとき、目の前の彼等家族が父親の生還を願いながらいつも心に不安を抱えているといった想像力が僕には欠けていた。ニュースでぺトナム戦争の報道はあっても、それは平和ぼけしたぼくには他人ごとだった。こんなふうに、戦場に直接つながっている土地に来ても、少しも気づかなかった。僕は表面的なあこがれのアメリカが目の前に存在していることに有頂天だったのだ。
だから僕は何も見ていなかった。
その翌年、世界中にスチューデントパワーの嵐が吹き荒れた。僕は学生運動に短い間かかわり街頭にでてベトナム戦争反対を叫んだ。
その後、僕はさまざまなものを撮った。デモや街のスナップや友達や、知らない人にも声をかけた。カメラを持つことによって、多くのことを見て、知った。そして想像した。
あの冬の日に出会った子供たち、「彼」、「彼女」は、今何をしているのだろう。
■12月3日(日) 12時からpm7時ごろまで。
■12月4日(月) pm4-9まで在廊、
●この日はpm7-8で、田中長徳氏とトークショーがあります
■12月5日(火) pm4-9まで在廊、
●この日はpm7-8で、藤代冥砂氏とトークショーがあります。
■12月6日(水) pm4-9まで在廊、
●この日はpm7-8で、ハービー・山口氏とトークショーがあります。
■12月7日(木) 未定
■12月8日(金) 未定
■12月9日(土) am10-pm9 まで会場につめています。
●この日は6時半ー7時半で、安珠さんとトークショーがあります。
■12月10日(日) am10-pm9 まで、終日会場につめています。
■12月11日(月) Pm-9時まで、在廊、
●この日はpm6時半ー7時半で、角田光代さんとトークショーを行います。
■12月12日(火) 未定
■12月13日(水) 最終日は、午後5時で写真展が終了します。
★トークショーの予約件はパルコ写真展会場にて写真集をお買い上げの方から優先的に順次発行します。その際、ご希望のゲストの方をお一人お選びください。(立ち見でもよろしければ、複数可能かと思われますが、確約はできません)
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Comments
たまたま先生のホームページを見た事がきっかけで写真に興味を持ち始めました。気付いたらいつの間にか2年半という時間がたっていました。何事にも飽きっぽい私になのに、時間が経てば経つほど深みにはまっていくようです。今日はどうしても外せない予定が入っていたため10分程しか拝見できませんでしたが、先生にサインをしていただいた写真集は私の一生の宝物になりました。ありがとうございました。
Posted by: Kudo | 2006.12.02 09:48 PM