RICOH GX100 続報と写真Vol.02
GX100は、ネット上でかなり話題のようだ。GRDのズーム版という言い方に反発を感じる人もいるようだ。そのぐらいGRDは、愛されているんだなと思う。なんといって、GRDは、そのミニマムなスパッとわりきったコンセプトが潔く、その不自由さ、その手のかかりかた、でかえって愛情が深くなってしまうような、不思議なカメラだ。
それに引きかえ、GX100は、高性能、高品質コンパクトデジカメかもしれないが、万人受けするカメラで、決して高尚な趣味のカメラじゃない。
これは実用機だ。ぼくは最初からそういう認識だった。だからこそプロカメラマンである僕は、はまってしまっている。なにしろ仕事で使えるからだ。もちろんだからといって仕事のすべてに使えるわけじゃない。そういう意味では35mmサイズカメラ(デジタルも含めて)と同じ意味で万能カメラだと思っているわけじゃない。
それはプロの写真家という偏った写真の撮り方をするという意味で、万能じゃないという意味で、僕みたいな、プロでもちょっとずれたカメラマンには、万能に思える。
意味がわからないかもしれないが、僕にとっては、プロ機材としては、まるで8x10フィルムを使うような気分だ。
もちろん8x10のように撮るのことがイベント、重労働なカメラじゃない。
その逆だ。寝ていても撮れる。・・・実際、インターバル撮影にすれば、寝ていても撮れる。
実際、プロの現場では、撮れないものも多いだろう。
だからこそ、僕にとってGX100は、GX100にしか撮れないものを撮るのが自然だ。
それは、8x10は、8x10でしか撮れないものを撮るのが自然なように。
ところが、面白いことに、8x10にこりだすと、何でも8x10で撮りたくなる。もっとも8x10で手持ちで撮るなんてことはやらないが、4x5ぐらいだったら手持ちでも撮ってみたくなる。・・・その昔、ニュースカメラマン、4x5のスピグラを使っていた。たいていフラッシュをたいたが。・・・・なんてことはどうでもいいが、気に入ったカメラを持つとそれで、タブーみたいなこともやってみたくなる。
だからGX100を手にした僕は、このカメラで何ができるのか、試行錯誤することになる。
それは画質がどうだ、画角がどうだ、なんてことは一番の問題じゃない。
もちろんよいことは大切だが、それより撮りあがった写真を見て、その写真の雰囲気全体を感じようとする。
このカメラは、今までのカメラとどのように違うのか。周辺光量が落ちているとか、ワイドにするとタルがたに歪むとか、なんてことを気にしたことはない。僕は、技術者ではなく、写真家だからだ。
大切なのは、出来上がった写真が、いったい自分に何を話しかけてくるのだろかを必死に受け取ろうとする。
自分が撮った写真との対話が一番大切だ。その機械の欠点を見つけることではない。もっと全体のメッセージが大切だ。そういうできあがった写真と対話できる、カメラが僕にとってはお気に入りということだ。
最近撮ったGX100の写真を紹介する。しかしこれは、決して作例写真じゃない。あくまで僕の写真だ。僕の写真は、CReCoをしている。生の状態で写真を見せることは、僕には残念ながらありえない。
そういう作例写真がみたいひとは、そのうち、誰かがUPすると思うので、それまで我慢してください。
州崎 東京
セルリアン東急 渋谷
ミッドタウン六本木
Hosenso Izu
Hosenso Izu
Komazawa
Komazawa
Komazawa
1には、指摘されているように、EVFをつけると、外づけストロボが使えない。このファインダーがついているなら、バンバン撮れるのに。それにスタジオで大型ストロボをシンクロさせるには、ストロボシューからとることもかなわず、こんなことプロ以外関係ないかもしれないが、このカメラでちゃっかり仕事をしてしまおうなんて思っている僕にとってはちょっと残念だ。くたびれるけど手を伸ばして、撮るしかないか。EVF(エレクトリック・ヴュー・ファインダー)にシンクロ接点が欲しかった。なんて使われ方は想定してないんだろうな。いやーできたら、痛快なのに。
2番目には、やはりEVFがらみ、ファインダーをポップアップすると、ストロボが使えなくなる。まあね。ローライで撮るみたいに、ウエストレベルで、ストロボ同調なんてカッコイイ写真が撮れそうだけど、EVFはあげずに撮るということだ。もっともデジタルは、カラーを誰でも撮れるので、ストロボをたかず、あるがままの光で撮る確立がたかいから、我慢はできそう。ウエストレベルじゃなく、きちんと腰を下ろして撮るしかない。
ついでに、EVFをはずして使うときは、きちんとはまるカバーがあるのでご安心を。
3番目の?は、レンズキャップだろう。いやこれは、24mm-72mmというワイド側に振ったため、レンズバリアーをつけられなかったようだ。そのため、レンズキャップをすることになる。無頓着な田中長徳氏は、レンズむき出しでポケットにつっこんでいた。僕は、田中氏よりは前衛的ではないので、キャップは同梱されている、ひもでつるしている。慣れればどってことないが、邪魔なときもある。キャップをしながら、ONスイッチを入れても、警告があるだけで、キャップをはずせば何事もなかったかのようにセットされる。きっとこのファージーな分、GRDよりは格段に耐久性がありそうだ。
さて、4番目。実は、GX100にネックストラップは用意されていない。別売りのGRDのを使うことになる。個人的にはシンプルなGRDには、GRDストラップは少しヘビーだと思っていたが、実は僕はシンプルなFUJIのストラップをつけていた。GRDのストラップは、GX100にぴったりだ。僕は当然、これを愛用している。ただ、このことを、GRD原理主義の方は許してくれるだろうか。なんてね。やはり僕が考えるように、RICOHは、GRDとGX100を、同じものだと思っているとにらんでいる。
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Comments
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Posted by: コーヒーたて職人 | 2007.07.07 07:43 PM
GX100は電源ONの状態で首から提げるカメラに思えます。
其処がGRDとの最大の相違かな?
Posted by: photo_artisan | 2007.03.30 12:22 AM