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2007.06.04

CaplioGX100 僕の撮り方

●僕がどうやって、被写体を見つけて、撮るのか紹介します。約1分間の出来事です。
先日というより、EXIF情報を見ればわかるけど、おとといの夕方4時半ごろ、ぼくは下馬から中目黒に向かって自転車に乗っていた。天気はよく、夕方の太陽が傾いた光は、街に陰影を作っている。ふと、前方に、個人的に惹かれる風景が見えた。いつもの通り道、でも光の状態で違う風景に見える。目についたのは、赤い自転車。そして知らないうちに出現した空き地。前はなんだったのだろう。こんなふうに、なぜか惹かれる場所との遭遇は大切だ。さして構図をとることもなく、惹かれる場所全体を、まず撮る。僕は自転車を止め、またがったままGXのシャッターを切っている。24mm。
あれ、露出オーバー。カメラを見ると、A(絞り優先)になっている。しかも絞り開放、f2.5だ。昨日の夜撮ったままだった。シャッター速度がたりないための、オーバー露出だ。よくやることだ。すぐ失敗がわかるのが、デジタルのよいところ。銀塩時代だったら全部オーバーだ。もっとも警告がでるし、こんな無防備にシャッターは押さない。
R8825375s
こんなときには、すぐにP(プログラム)にして撮る。デジタル1眼だったら絞る(f値を下げる)のが常套だが、コンパクトデジカメは、被写界深度が深いので通常は、プログラムでOK。
R8825376s
しかも確かめると、ISO200のままだった。やはりGX100の場合、画質はISO80が一番よい。素直に変えてもう一度撮る。それにちょっと明るかったので、露出補正をするところだが、この距離だったらパンフォーカス、空を多めにフレーミングして、フォーカスロックして、元のフレーミングで撮る。いちいち露出補正などしなくても、被写体との距離が変わらなければ、カメラを騙せば、露出は自在に操れる。例えば逆光で、画面が暗いときなど、シャドウ部にカメラを向け、フォーカスロックすれば、明るく撮れる。特にコンパクトデジカメのように、被写界深度が深いカメラは有効だ。しかもデジタルカメラ、ディスプレーを解読できれば、瞬時に適正露出に補正できる。
●なんといっても、デジタルディスプレーは、ある意味それ自体が完璧な露出計だ。暗かったら明るく、明るければ暗くするばいいことだ。
R8825378s
さて、ワイドで撮っていたが、もっと長めの焦点距離で撮ってみる。全体にアップになるだけではなく、パースペクティブが変わることが重要だ。アップにするのなら、ズーミングするより、前に踏み出すほうがよい。焦点距離をかえるのは、写り方をかえるためだ。
R8825381s
さてちょっと目先を変えて、縦位置で撮ってみる。僕は何か気に入った場所を見つけたら、たいてい縦横両方撮ることが多い。
R8825382s
そして、GX100の得意技、スクエアー。
R8825383cr
実は、約1分間の間に、全部で10コマ撮っている。ほとんど同じような写真なのではぶいたが、このぐらい撮ることはよくある。これに人物がからんできたりしたら、もっと撮るだろう。こうやって、たくさん撮りながら、目で見た景色が、どのように写真になるのか、常に頭にインプットすることが大切だ。
最後に、オリジナルをリサイズしただけの写真と、右はCReCo(明室処理)した写真。この写真は、光のバランスもよく、何もしなくてもよいが、イメージを強調するためには、Jpegで撮影した写真ははCReCoする。印刷原稿の場合は同じだ。
6月11日発売の「ベトナムGXトラベラー」の口絵カラー80ページの写真は、すべてCReCoしている。どの写真もクリックすると、拡大する。CReCoの写真、左がオリジナル、右がCReCo済み。その違いはほんの少しだけれど、これがプリントや印刷物にするとき、大きく変わる。
R8825383cr01
●本当は、プリントしたり、印刷するならば、上の写真ぐらいしか、CReCoしないが、ディスプレーじゃわかりずらいので、下に少しオーバーにやってみた。これは、トーンカーブも、レベルも触っていない。単純にモノクロプリントと同じように、PhotoshopElementで、焼き込み(バーニング)と、覆い焼き(ドッジング)をやっただけだ。単純に明るくしたいところは、覆い焼きをし、暗くしたいところは焼きこむ、暗室テクニックだ。写真は、現実を写しているけど、2次元になってしまえば、絵画と同じ文法のなかにある。興味があるかたは、CReCoのカラーを参照
R8825383cr02

●さて、この場合ぼくは、絵画的な構図は考えていない。絵画のように、何もないところに、モノを置くのならそのたたき台としての構図は必要だろう。写真の場合、特にスナップ写真の場合構図を考える必要はない。と言い切る。
それより、それより、撮りたい主題を見つけたら、「どの場所から撮る」、いうなれば「アングル」を決めること、そしていつ撮るとかという「タイミング」が一番重要だ。それがすべてだといってよい。
今回の撮影の場合、ぼくはまず引いた全体から撮っているが、実は本当は撮りたかったものは、中心の自転車と後ろの空き地の風景だ。
この撮り方は、実はもうひとつやりかたがある。初心者だったらそちらのほうを試してもらいたい。
それはまず、主題である自転車を、フレーミング一杯に撮る。第一主題だからだ。画面の真ん中に、四角いワクで捕獲するイメージだ。
そこから、少しずつひいてゆき、背景を入れてゆく。構図より、背景は、何をいれ、何を入れないかが重要だ。
空き地になったことによって、左の白い壁と右側の洗濯物と、光がもれた壁画出現した。
僕は、背景にこの二つはどうしててもいれようと思う。主題が入り、背景のそのふたつがちょうどよいと思う場所がアングルだ。自転車が中央にあるが、フレーミングを微妙にずらしてみるのもいいだろう。僕はなるべく「構図」を切ったような写真が嫌いなので、素直に真ん中に置く。何枚も撮れば微妙にずれるし、背景の関係、「現実の配置」が、構図を決定するからだ。この場合、被写体はすぐには、動かない。(例えば雲は動く)。タイミングは、自分の好きなときにすればいい。
写真を撮るときに重要なのは、「アングル」と「タイミング」というのが、僕の考えかたであります。


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横木さんの“CaplioGX100 僕の撮り方”の最後の一文。 『写真を撮るときに重要なのは「アングル」と「タイミング」というのが僕の考えかたであります。』 この一行の文章にはスナップの「極意」が語られているいるのでは無かろうか? そんな気分になる貴重な記事なので、是非! ★共通データ:東京駅丸の内北口前、GRD、CReCo済み、2枚目はモノクロ化 言い訳になるが、明るい屋外では役に立たないGRDの液晶画面が恨めしい。 が、液晶画面に拘泥せず「アングル」と「タイミング」を重視すれば、... [Read More]

Tracked on 2007.06.07 at 12:11 AM

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