GX100で遊ぶ!ジオラマ撮影
写真をクリックすると拡大します。
●本城直季の有名な写真「Small Planet」がある。都市をまるでミニチュアのように俯瞰して、ピントを接写写真のように浅く、それを大型カメラのあおりによって、現実をフェイクとして再現している。
もともとそういうアイデアを作品化した写真家は海外にいたが(写真集にもなっている)本城はよりそれを洗練させ、ブルトーザーのように作品を作り続け、少なくとも日本国内では、オリジナルと評価され、木村伊兵衛賞も取った。オリジナル云々に関して、ボクはさほど気にしていない。現代のアートはすべて過去の引用だからだ。なんてえらそうなことではなく、つくり続けることも偉大な才能だし、写真は頭のなかに描いたことの再現ではなく、現実との対峙の部分が大きなテーマでもあるからだ。
で、ちょっとこれはお遊びとして、本城直季のフェイクというか、いや、こちらのほうが本物というか、いわゆる本当のジオラマ写真はとは、こんなんだったかなって、友人の写真家がつくった素晴らしいジオラマを、RICOH GX100で、お遊びのように撮った。
●次期、GRDigitalのCCDが、大きくなるかなどと、期待し議論があるようだが、小さなCCDには大きなCCDに撮れない世界がある。フィルムで言えば、35mmフィルムは、8x10フィルムでは絶対に撮れないものがあるのと同じだ。
ジオラマを撮る場合、人間の目の高さに近づけるため小さなカメラで撮ることが多い。通常の35mmフィルムだと接写では、被写界深度が浅くなりすぎ、不自然になる。絞ることによって、被写界深度を出そうとすると、スローシャッターで撮らなくてはならない。
●ところが、GX100のような、CCDの小さなコンパクトデジカメは、通常の撮影距離なら被写界深度が深く、すべてがパンフォーカスになってしまが、接写をするとそのボケぐあいは、きわめて自然に見える。しかも1000万画素もある。
●銀塩時代、8mmフィルムぐらいの小さなフォーマットで写真を撮っても、こんな世界はとうてい撮れなかった。そんな小さなフィルムのコーリティでは、ボケボケの特殊な写真世界になってしまうからだ。それはそれで面白い世界だが。
●そういう意味でも、デジタルカメラの最大の魅力は、逆説的だけれど、小さなCCDの世界にあるのかもしれない。
●すべてRICOH GX100にて撮影。ほんの10分ぐらいの間に撮ったものです。
ライティングは、ボクのTwilightTwistと同じく、大型懐中電灯をトレペでディフューズしそれを1灯と、部屋の天井の地灯り、蛍光灯で撮っている。
オートホワイトバランスは、懐中電灯の色温度に合っているので、天井からの蛍光灯はまるで、晴天の空のように、シャドー部をブルーにカブらせている。日中、天気のよい日、写真に撮ると、影がブルーになるのは、そらのブルーが反射しているのと同じ理由だ。1,2は、タバコの煙でもやを演出している。
ISOオート 5.1mm(24mm相当) 絞りf2.5 AWDオート
ジオラマ制作 M.Takagi
The comments to this entry are closed.
Comments