From Paris
パリ、リオン駅近くの二つ星ホテルの朝食レストランにいる。
日本でいえばビジネスホテルのようなものだろう。
ずっとおしゃれで、部屋も天井が高く、広い。まあ、狭いともいえるが、日本の基準で考えれば十分広い。
秋といっても10月のパリは、まだまだ活気がある。先日夏時間から冬時間になったので、朝も7時ぐらいには明るくなって気分もいい。
パリには最近は、さっぱりきていなかった。80年代はたびたびきた。90年代もよくきた。
でも正直あまりパリは好きではなかった。町全体が美術館みたいで、重苦しくて、つい郊外に行きたくなってしまう。でも、ひさしぶりに来たパリはあまり重苦しくなった。新しいものとが、ちょうどよくミックされて少し軽快になったのだろう。どちらかといえば僕はニューヨークのほうが好きだ。写真を撮るにはアメリカのちょっと殺伐とした雰囲気が好きだからだろう。でも、なぜかムービーに撮るにはパリもヨーロッパも気持ちがいい。なぜだろうか。
夜は、有名なRobrt et Louiseで、巨大なステーキを食べた。二人分でたぶん1キロ以上もあるだろう。マキで熱した鉄板の上で焼く。コートドデュフ(リブステーキ)。

日本人はなんでもやわらかいものが好きだ。パンもふわふわ、肉も特別やわらかいことが、強調される。
でも、肉食の彼らヨーロッパ人は、柔らかい肉なんて、肉だと思っていない。
日本のステーキは、ケーキだというのをきいたことがある。
ヨーロッパ人にとって、味覚とは日本人のように舌先だけで味わうものではなく、顎で、歯で、歯茎で、顎で、のどで、そして胃袋で味わうものだからだ。
コーディネーターのエリックは、日本で撮影したとき、スタッフとステーキを食いにいったら、その店でシェフが自慢げに皿にのった肉のかたまりを見せた時、びっくりした。その肉の塊は、まるでプリンのようにブルブル震えていたからだ。そんな油だらけの肉を食いにきたのじゃない。皆であわてて店から飛びだしたという笑い話を聞かせてくれた。
僕は、パンに関して言えば、いやソーセージやハム、乳製品は、ヨーロッパはさすがに本場で、絶対に的にうまい。どんな田舎にいったって、うまい。そして安い。
同じようにパンも全然違う。表面はかたくても中はしめりけがあり、美味だ。
それに引きかえ、日本のパンはなんであんなにふわふわなのだろう。不思議だ。
僕は千葉の市川で生まれた。そこには山崎パンの工場があった。市川には当時いくつのパンやがあり、山崎パンは一番うまかった。僕の小学校のパンやアトウパンで、全然うまくなく、どうして山崎パンじゃないのかと思ったほほどだ。たぶん一番うまかったので、山崎パンは今のように大きくなったのだろう。でもそこで失われたものがある。実はパンは生鮮食品といっしょなのだ。焼き立てか、数時間以内がぜったいにおいしい。それが巨大な産業となれば、数時間以内で消費されることはなくなる。時間がたってもおいしくて、やわらかいパン。だから空気でふくらましたパンが主流になってしまう。なんでも巨大ビジネスになれば、失うものがあるといとだ。
今回は半月以上のロケだった。ドイツとフランス。
世界でもしかしたら一番豊かで文化的な場所かもしれない。だからとても快適な旅だった。
コーディナネーターは、5カ国語をあやつる。エリック。彼はラリードライバーでもある。だから運転はうまい。とても安全にとばす。ディレクターの狩野、そして今回はテレコムスタッフの撮影部の若干23歳のHさんが助手だった。彼女は外国にゆくのも初めて、当然ロケ足も初めて、それがこのすばらしい、地域をロケしてどんなことを感じているのだろうかと、興味があった。彼女はロケ中誕生日になり24歳になった。
















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