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2013.04.01

ボリビア 世界の街道をゆくロケ 

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ボリビア人の撮影は簡単ではない。老若男女、声をかけると、80%が撮影ノーだ。
女性に拒否されるのは、どの国でもよくあることだけれど、
男性も、しかも若い男も、年寄りもかなりの確率でノーという。
都会で、田舎でも、表情や態度ではずかしがっているだけかなと
思えば、なかば強引に、1枚でいいから、とかいろいろ粘ると、
ようやく撮らせてくれることもある。
人によってはかなりはっきりと拒絶の態度を取る。
そういう場合は、撮らなければいいことだ。

いやいや、ごく先日など、川で洗濯をしている女性たちを、遠くから撮影していたら、
なにしろ、ほしてあるカラフルな洗濯ものなど、フォトジェニックだ。
するとひとりの女性が、川辺から駆け上がってきて、
にやにや笑いながら、何かを言っている。
僕は、拒否しているのか、お金を要求しているのか、
その態度に、迷っていると、にこにこしながら突然石を投げつけられた。

人の表情を見抜くのも、難しい。
国によってはすぐに、指でお札を数えるフリをする。
依然、「そんなに写真を撮って、俺たちで商売をしてるんだろう、
金を覇習うのは当然だ」と、被写体にいわれてことがある。
当然だろう。

それでも、世界の多くの国では、
お願いすると、
心よく撮らせてくれる。
そんな時が一番うれしい。
きっと、心に余裕があるのだろう。
経済的に豊かであるとか、貧しいとかではない。
心の豊かさだろう。
それとも、遊び心。それこそが余裕。

かつての日本人は、気軽に撮影に応じてくれた。
でも、今は違う。
住宅街で、カメラを持ってスナップしているだけで、
警察官がやってきたこともある。
警官は、通報されたから、来たという。
日本は、世界のなかでも豊かな国なのだろう。
でも、かつての日本のほうが、
ずっと豊だったように思えるのは、僕だけではないだろう。

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テレビ朝日、「世界の街道をゆく」4月はケニアです。
Canon提供のこの番組は、関東圏、テレビ朝日でしかいまのところ、放送していません。


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