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2014.10.23

鷲尾倫夫写真展「TheSnapShot」26日まで。東京JCIIフォトサロン

Photo

尊敬する写真家、先輩でもある鷲尾倫夫(わしおみちお)さんの写真展、、鷲尾倫夫作品展「THE SNAP SHOT」
千代田区一番町にある、JCIIフォトサロンにて、10月26日まで毎日
am10-pm5、休みなく開催されている。

期間中、ずっと会場に鷲尾さんは詰めているとのこと。
のこりわずか、直接お話しを聞きたい人は是非!
また、
鷲尾倫夫作品展「THE SNAP SHOT」が、
25日(土)14-16、鷲尾倫夫講演会が開催される。
お題は「今だから語れる『FOCUS』裏話」
そうなんだよね。
鷲尾さんの多彩な写真はカメラ雑誌や写真集、写真展で以前から知っていたし、
なにしろFOCUSのメインカメラマンでいつも誌上で驚かさせられていたので、
ちょっとこわもての報道写真家というイメージだった。
FOCUSが、休刊する最終号で、僕がそんなフォーカス編集部の乱雑さを背景に
NUDEを撮った時に初めてお会いした。
イメージとは違い、とても気さくなひょうひょうとした雰囲気の写真家だった。
それから、なんどか僕の写真展にも来てくれ、
親交をあたためていた。

今回の写真は、鷲尾さんの仕事の周辺、
または個人的に興味を持って撮った写真だ。
いつもカメラを持ってふらふらしている。

展示のほとんどは、ハッセブラッド500CMで撮ったモノクロ写真だ。
仕事は、フォーカスのような報道写真で、35mmニコンS3やニコンFで撮ることが
多かったようでも、
そんな仕事の時はいつも現場に前乗りしてロケハンしたり、撮影をしたり、
気にいると仕事とは関係なく、
何度も訪れたりして撮った写真も多い。

鷲尾さんはもともとは船員で、世界中を回っていた。
11年あまり50カ国以上。
そんな、
20代後半、ある国でスタイケンがプロデュースした、
「ファミリーオブマン」の写真集を手にして、感動し、
そして、これはオレでもできそうだと、
カメラを買い、写真を独学で勉強はじめたという。

1972年アフリカで撮った写真で、京王プラザにあった新宿ニコンサロンで初個展。
その後写真学校に通い、その後も立て続けにメジャーギャラリーで写真展を開催。

そんな写真展を開催中、
ちょうどFOCUS創刊直前に誘われ、
編集長に、撮りたくない写真は撮らなくていいといわれ、
スタッフとして参加した。

FOCUS時代は、ひどいことをたくさんしたという。
でも、いつも被写体には気をつかっていたという。
今はすっかり懺悔していると。

例えば、インタビューして写真を取ると、編集サイドは意地悪な表情を選ぶ。
撮られたほうはたまったものじゃない。
そんな時は、表情のいい写真を
自分から必ず送ったという。

撮影はスタイルは、ニコンS3でもFでも、ハッセルでもずっとファインダーをのぞきっぱなし。
シャッターはたくさん撮らないけど、ファインダーから眼を離さない。
すると
いやがられることもずいぶんあるが、
相手は動けなくなりいい瞬間が撮れると言った。

そんなフォーカス時代の話は、25日の講演で聞けそうだ。
是非!

今回の写真は、すべて銀塩プリント。
中判で撮っているので、粒状性もよく、ドキュメンタリーでありながら、
美しい諧調の写真だ。ポートレイトも多く、その迫り方は是非本人に直接質問するといいと思う。

報道の最前線にいながら、いつも時間を見つけては、
自分の写真を撮り、(作品といういい方は抵抗があるようだ)
写真集をつくり、写真展を開催している。

写真家の真の、いや普遍的な姿だと僕は思う。

是非見るべき写真展。

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