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2016.05.30

CRP JAPAN HIKARI NOZIMI 赤松幸生 デジタル写真集

Crp_hikari

CRP HIKARI

Crp_nozimi
CRP NOZOMI


HikariとNozomi という新幹線のようなタイトルの
2冊のCRPデジタル写真集がリリース!された。
撮影は、AYPCのメンバーの赤松幸生。
ふたりの娘を長いこと撮り続けているアマチュアの写真家だ。
次女が生まれた1995年から本格的に撮り始めているという。
最初は家族の記録写真だったのだろう。

赤松は1997年ごろからアサヒカメラの月例ファーストステップに
娘たちの写真で挑戦を始める。
カメラ雑誌の月例はさまざまなジャンルの応募がある。
人物撮影はスナップショットも多いが、家族を撮っている人たちも多い。
ただ自分の子供を可愛く撮るだけで入賞をすることはない。
見る側は他人の子供だ。普遍的な共感に結びつかなければ
評価されることはない。そこには客観的な視線が必要だ。

赤松を知ったのは2007年日本カメラ月例、カラープリント部門だ。
それまで僕はカメラ雑誌の月例のページを見ることがなかった。
写真を始めた頃からコンテストには興味がなかった。

話をいただいた日本カメラの月例はちょっと変わっていて、
2000から3000枚の応募写真を全て選者がひとりが見て、
選び講評をつける。編集部からは一切の干渉はない。

最初に赤松の写真を見たのは四つ切りのネガカラーで撮影した
縦位置銀塩プリント、野原で幼い少女が野花を抱いている姿を
見下ろす写真だった。なんてことないけど、センチメンタルでういういしい写真。
僕は迷わず金賞を与えた。

もともと僕は、写真は自分の身の回りを撮ることが基本だと思っている。
日常のなかから発見することこそが現代の写真だと信じている。
特別なものを撮ることは実用、ビジネスにつながるから当然要望もあり
僕もよく撮る。
ただ、特別なものに出会った時に、すぐに反応するには
日常からの「発見」をそして「選択」する目を鍛えてこそだとできると思っている。
海外にでかけ、非日常に接することも重要だけれど、
そこに住む人にとっては日常であることを忘れてはいけない。
たとえそれが戦場だとしても。

これまでメディアは非日常を追いかけ、Newsにしたてて、情報をビジネスにする。
そんな役割にもはや写真が全面的に加担する時代じゃない。
世界中、情報としては非日常なんてなくなっているのだから。

僕が選評をした時、日本カメラでは、5、6人が家族写真を撮っていた。
猪原秀己もそのなかにいた。彼は家族以外の写真も撮っていた。
月例も年度後半になり、ある日赤松がダントツの一位であることを気づいた。
ただ年度最高賞はランキング一位の人以外からでも選べるので、
娘の朝食を印象的に撮った猪原を選んだ。
実はその年、赤松はアサヒカメラのカラープリント部門でも一位を撮っていた。
知らなかった。まわりから赤松はコンテスト荒しだからと、助言もあった。
日本カメラの受賞式で、赤松と猪原に初めて会った。
僕は彼ら二人に家族写真で写真展をやるように勧めた。
赤松がアサカメカラープリント2位の下園昌彦を紹介してくれた。
彼は娘が3人いて、ローライフレックで撮っていた。

僕はキヤノンギャラリーで3人展を開催する推薦をした。
2009年、銀座と梅田で大好評の中、開催された。
http://cweb.canon.jp/gallery/archive/f-wagako/index.html
そして3人は月例コンテストを卒業した。
その後も、3人は自分の家族を撮り続けている。
今回成長した娘たちを撮り続けている赤松は、娘それぞれのCRPを出版した。
似ているようでいて、微妙に違う二人。
そして父親としての赤松の娘に対する微妙な距離感の違い。
それは意識的であれ、無意識的であれ正直な関係なのだろう。
ただ、どちらにしてもぬけぬけと娘とこのような関係を持てる父親って、
世界中見回してもかなり珍しいことだろう。
それには赤松の家族に対する愛もあるけれど、
写真というメディアの、フィクションとしてのプライバシーの
魅力を愛しやまない結果でもあるはずだ。


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