猟奇的な彼女 チョン・ジヒョン
チョン・ジヒョン主演の「猟奇的な彼女」を見た。今頃見たわけで、テレビの吹き替えだったので、でたり入ったりしながら見ただけなので、きちんと見たわけではない。ただ主演のチョン・ジヒョンの魅力ははっきりわかった。ものすごく美人というわけではないが、今の日本の女優にないエネルギッシュな感じが、それでいて「品」を感じた。それは今の韓国のタレントたちに共通する、「品」のよさだ。
日本のタレントは、テレビのキャスターが育ちのよさと、「品」を売っているが、韓国の女優たちはその「品」のよさがほのかに感じられる。それは日本の芸能界と、韓国の芸能界のちがいかもしれない。
話は飛ぶが、ベトナム人は韓国人があまりすきではない。現在のベトナムには韓国の影響が強い。ホーチミン市の一番のデパートは韓国資本だし、かつて日本の車が多かったが、今やほとんど韓国の車、バスやトラックも含めて多くなっている。工場も多い。そんなわけで、ベトナム人は韓国企業、会社の労働者という立場ということもあるが、韓国人の人使いの荒さに少し驚いているようだ。そして何より、韓国人は、すぐかっとして感情的だという。
そういうところは今はやっている韓国映画からは想像できない。僕も韓国人というと、血気盛んというイメージがある。もっとも、在日の韓国人、朝鮮人の知り合いは、皆インテリで、日本人よりかえってクールな気がするが。
「猟奇的な彼女」では、根本的な笑いが、日本人とほとんど変わらないことが面白かった。それほど、日本と韓国は似た文化だということだ。
ただ韓国の男子には徴兵があって、そいうどうしようもない国家に対しての「忠誠」というか、現実があり、韓国の男はどこか現実的に見える。かえって、徴兵のない日本の男のほうが、暴力に対して、憧れがあるのだろうか。映画のなかで、武器を持った兵士がでていても、当然不自然な気がしない。そういうところが、映画を作る側としては、無理やりリヤリティを狙わなくても、そんなもの日常だから自然に扱える。
映画はとても面白かった。きちんとみてないのに、無責任だが、しかも吹き替えだ、なのにとても面白いと感じた。今まで韓国の映画を僕はぜんぜんみていない、不勉強だった、と思った。ビデオでも見ていない。遅ればせながらこれから見てみようと思う。一時期、香港や、台湾、中国の映画は続けて見ていたが、韓国がこれほど、楽しめる映画を作れるとは、驚きだった。単純に映像が、綺麗すぎるところもあるが、素直で好きだ。悪ぶったところもなく、芸術ぶったところもなく、自然で好感が持てた。
なにより、チョン・ジヒョンの魅力いっぱいだ。いったい日本だったら、誰だろうと考えたがあてはまる女優はいなかった。昔の女優にいたかもしれないが、今の女優にはいない。
韓国はヨンさまばかりではないことを、もっともぼくはヨンさま、もよくしらない。冬のソナタをみていない。それでもテレビでちらっとみた、この「猟奇的な彼女」を見て、「僕の彼女を紹介します」を絶対みてみたいと思った。
さっきベトナム人にとっての韓国人について語ったが、韓国人はすぐ怒るということだったが、それでは日本人はどうなのと聞くと、たいていベトナム人は日本人はやさしいから好きだという。あまりおこらないと。それでもどこか日本人の嫌いなところがあるだろうと聞くこと、、日本語通訳の女の子は、日本人旅行者をガイドしているときは、とても楽しく、うまくやれたと思ったのに、数日後、日本の旅行社からクレームがきて大問題になるという。その場でいえよ、と思うが、日本人はその場は不満でも、あまりクレームはいわないらしい。いかにも日本人らしいエピソードだ。
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