
「路上に生きているクルマが美しい!」
CRP FRANCE PARIS Boys love Cars 1995
35p 31photos B/W
高木松寿 Matsutoshi Takagi
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かつて高木は日本デザインセンターのメインカメラマンだった時代、トヨタ車のスタイリングを一手に撮影し、日本で一番FUJIの8x10フィルムを消費していると言われていた。
そういう意味で彼はまさに車を撮るプロの写真家だ。
もっとクルマを撮りだしたのは中学生のころからでクルマは撮影もコレクションするのも趣味でもあり、家や仕事場には大小ミニカーが今でも溢れている。
高木はデジタル時代になり、それまでの仕事をすべて後輩に譲り
プロ廃業してしまった。CADで設計する時代、
クルマの撮影も変わってしまったからだ。
今でもデジタルカメラで膨大な写真を撮っているが、それは仕事ではない。
高木は僕の最初の写真の先生だった。
年は一緒だが大学に入り本格的に写真をはじめたぼくと違い、高木は大学1年の時、すでに完成された写真家だった。
彼の写真は誰の写真とも違っていた。
僕は父親が新聞記者だったので報道写真家に漠然となろうと思っていたが、彼の写真を見て、強烈に影響された。
その頃、気になる写真家といえば篠山紀信、沢渡朔、立木義浩、横須賀功光、奈良原一高、高梨豊という僕の一世代前のスター写真家だった。
もちろん彼らからの影響はたくさんあった。
しかし目の前のリアルな僕の先生はあくまで高木だった。
しかも高木は前の世代の写真家とも、大学の他の学生たちの写真と
全く違っていた。エッセスからいうと今回紹介する写真と同じレベルの写真を大学1年から撮っていた。
僕は見よう見まねで、現像からプリントなど写真の基本を高木から学んだ。
写真学科に入る前、本格的な一眼レフカメラを買う時、
当時一般的には一番有名だったアサヒPentaxのフラッグシップSPを買った。それがNo.1だと思ったからだ。
でも初めて教室で皆のカメラを見て、なにやらカメラが違うことを知った。半分ぐらいがNikonFを持っていたのだ。
無知だった僕はそんなカメラが存在することを知らなかった。
手に触れ、ファインダーを覗いてびっくりして、ほんのすこし後悔した。
でも、高木と知り合い、写真が抜群に上手い高木がpentaxのSPより下位のSVを使っていることをしり、
写真は高級なカメラが絶対ではなく、腕なんだと、写真を入り口で教えてもらった。
もっともその後、高木はブロニカS2Blackを手に入れ、すぐ僕も追従し、そして結局ニコンFを高木が買ったとき、僕もFを手に入れた。
高木はもともとあま人間を撮ることに興味はないようだった。だからというわけではないが、僕は人間ばかりを撮っていた。
彼にはかなり影響されたが、目指すベクトルが違っていたということがラッキーだった。
今でも、僕の一番の根底に高木のエッセンスは生きている。
その後僕は篠山紀信氏の影響にさらされることになるが。
この高木の作品は、子供だけれど人物が映っている珍しい写真だ。
今後、CRPでは、高木の2009年のキヤノンギャラリーでの作品をCRP−Wとしてリリースする予定だ。
ちなみに、
もうすぐ僕のモノクロ350PのCRP−Wの写真集
「あの日の彼 あの日の彼女1967-1975 」がリリースされる。
そのなかには高木が何枚も写っている。
CRP ラインナップ